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NBA

“キング・ジェームズ”だけじゃない。歴代屈指のタレントが揃った2003年ドラフトのドラマ【NBAドラフト史】

大井成義

2019.09.19

2位でミリチッチを指名し周囲を驚かせたピストンズだったが、賭けは失敗に終わった(C)Getty Images

2位でミリチッチを指名し周囲を驚かせたピストンズだったが、賭けは失敗に終わった(C)Getty Images

 キャブズが地元出身のレブロンを1位で指名するのは既定路線として、問題は2位に誰が選ばれるかだった。常識的に考えれば、直前のNCAAトーナメントで名門シラキュース大を初優勝に導き、大会最優秀選手賞を受賞した驚異の1年生、カーメロ・アンソニーが大本命。レブロンがいなければ、また他の年なら間違いなく1位候補になる逸材だ。ところが、ビッグマンの獲得を考えていたピストンズは、ギャンブルに打って出る。

 プレーオフでネッツと対戦していたピストンズは、マンハッタンにあるジョン・ジェイ・カレッジの体育館を朝のシュート練習場として使用していた。ロッタリーの当日、カーテンで仕切られた反対側のコートで、ドラフトに向けたワークアウトに励んでいたのが、数日前ニューヨークに着いたばかりのセルビア人センター、ダーコ・ミリチッチだった。

 ピストンズ球団社長(当時)のジョー・デュマースは、17歳のミリチッチが持つ才能に一目惚れする。その日の試合後には彼のエージェントと連絡を取り、ピストンズとのワークアウトを要請。デュマースはカーメロではなく、未知数な7フッターを獲得する決断を下すのだった。
 5位指名権を持っていたヒートにも紆余曲折があった。ピストンズと同じくビッグマンを必要としていたヒートは、当初セントラルミシガン大3年のクリス・ケイマンに狙いを絞っていた。ヒートのフロント陣がケイマンのワークアウトを視察に訪れた際、パット・ライリーHC兼球団社長(当時)が、コートの反対側で練習する選手に目を留め、「あのキッズは誰だ?」と尋ねる。ドゥエイン・ウェイドだった。それから数日後、ウェイドはヒートのワークアウトに招請される。

 マーケット大2年のウェイドは、その年のNCAAトーナメントで華々しい活躍を見せていた。地区決勝でトリプルダブルを達成し、優勝候補の一角であるケンタッキー大を撃破。ファイナル4に進出し全米にその名を轟かせたものの、ドラフトでは4位から1巡目下位まで、どの順位もあり得ると考えられていた。

 ESPNで放送されたドラフト中継のCMやオープニング映像に、何人かの選手が登場している。あらかじめスタジオで撮影されたその映像に起用されていたのは、レブロン、カーメロ、ミリチッチ、ウェイドのほか、ジョージア工科大1年のクリス・ボッシュ、テキサス大2年のTJ・フォード、カンザス大4年のカーク・ハインリックとニック・コリソン。2003年ドラフトの目玉選手たちである。
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