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NBA

NBAかバルセロナか、それとも引退か…今季全休のガソルが現状と今後の展望について告白

小川由紀子

2020.10.12

 彼の人生の次章にとって大きな存在になるのは、間違いなく先月誕生した第一子のエリザベトだ。彼は愛娘のミドルネームに、今年1月のヘリコプター事故で盟友コビー・ブライアント(元レイカーズ)とともに他界した彼の娘、ジアナさんの名前をつけた。後見人であるゴッドマザーは、コビーの妻ヴァネッサ。それは、家族ぐるみで仲良く交流していたブライアント一家との変わらぬ絆の証だった。

「子どものいる生活はいい感じだよ。彼女はいい子で、よく寝てよく食べるんだ。それに、彼女がいることで家にいる時間が増えた。それも楽しめている」

 飛行機を乗り継いで連日各地を転戦する生活を長年続けてきたガソルにとっては、新鮮なニューライフだろう。

 2013年に弟のマルク(トロント・ラプターズ)とともに立ち上げたガソル基金の方でも、今月から新たにスペインの経済的に恵まれない層に多く見られる、小児肥満の問題に取り組む活動をスタートさせた。

「このプロジェクトには個人的にも強い思い入れがある。自分自身、父親になったばかりだからね」と新米パパは語っているが、こうした活動への取り組みも、引退後の柱のひとつだ。
 
 巷では“現役最後の1年を古巣バルセロナで過ごす、そこにマルクも加わってバルセロナでの兄弟共闘が実現する”という噂も流れているが、これについては、このインタビューでパウ本人が「フェイクニュースだ」と否定した。

「そのニュースのインパクトには僕自身驚いているよ。どこから出てきたのかわからないけれど、いずれにしても選手本人かクラブから発信されたものでない限りは、噂に過ぎない」

 とはいえ、ガソルのバルセロナ凱旋は、ファンなら期待したくなるというものだ。それほどに、パウ・ガソルの出現は、まさに彗星のごときスターの誕生だった。

 16歳でジュニアチームに入り、2年後に18歳でシニアデビューすると、フアン・カルロス・ナバーロ(元メンフィス・グリズリーズ)らとともに2度の国内制覇を実現(1999、2001年)。国王杯との2冠を達成した2001年には、両コンペティションでMVPにも選出された。
 
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