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東京五輪

「リベンジできて最高の気分」W杯の雪辱を果たしたテイタム。今後の五輪出場にも意欲【東京五輪】

秋山裕之

2021.08.10

 7月6日にラスベガスでトレーニングキャンプが始まった時、グレッグ・ポポビッチ・ヘッドコーチは「彼はこれまでよりもずっといい2WAYプレーヤーになった。自信が増していて、さらなるスキルも身につけたし、よりアグレッシブになっている。彼は(ゲームを)支配できるとわかっているはずさ」とテイタムの成長を高評価。

 オリンピック期間中も、テイタムはチェコ戦でゲームハイの27得点、スペイン戦ではデュラント(29得点)に次ぐ13得点、フランスとの決勝でもデュラント(29得点)に次ぐチーム2位の19得点にチーム最多の7リバウンドを奪うなど、途中出場から何度も見せ場を作った。

 フランスとの初戦に惜敗したことについて「僕らにはまだ(優勝する)チャンスがあるとわかっていたから、あまり気にしすぎないようにしていた。そこから全勝しなきゃいけなかったんだけど、あの試合から我々はより一丸となることができた。それがこのチームが必要としていたことだったんだ」と振り返ったテイタム。
 
 そしてW杯で敗戦を経験したからこそ、今回の金メダルは「最高の気分。いろんなことを乗り越えてリベンジを果たすことができたからね。僕らは決して完璧ではなかったし、簡単な道のりでもなかった。でもそれはみんなが理解していたんだ」と喜びを露わに。「勝利するためなら何でもやる。どんなことであろうとやってやる、という気持ちでやった」と、チームファーストで献身したことを明かしていた。

 そんなテイタムは、NBAファイナルと五輪を制したホリデーへ「スーパーチャンピオンだ」と口にしていたが、テイタムが残してきた功績も見事の一言だ。これまでにU16アメリカチャンピオンシップ(2013年)、U17ワールドカップ(2014年)、U19ワールドカップ(2015年)でも優勝して金メダルを手にし、東京五輪でも優勝したことで、テイタムはアメリカ代表の男子アスリート史上初の快挙を達成。スーパーエリート選手と言っても過言ではない。

 23歳のテイタムは、優勝後の会見で「またオリンピックの舞台に戻ってきたいか?」という記者からの質問に「そう思うよ。金メダルを勝ち取ることは楽しいからね。でも今は次のことについて考えたくない。この優勝の喜びを噛みしめたいんだ」とコメント。2023年のFIBAワールドカップ、あるいは2024年のパリ五輪で、再びアメリカ代表のユニフォームに袖を通すことになりそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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