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NBA

「お前が欲しい」とレブロンに口説かれたカーメロ。入団会見で優勝への切なる思いを語る<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2021.08.10

 昨季のカーメロはポートランド・トレイルブレイザーズでシックスマンとしてプレーし、平均13.4点、3.1リバウンド、1.5アシスト、3ポイント成功率40.9%(平均1.9本成功)をマーク。NBA歴代10位の通算2万7370得点(キャリア平均23.0点)を記録しているのだが、今回の移籍により、レイカーズは通算得点で歴代3位(3万5367得点)のレブロンと併せ、歴代トップ10に入るスコアラーを2人も擁することになった。

 その一方で、レイカーズはリーグきってのベテラン軍団となったのだが、カーメロは「俺たちは気にしていない。関係ないね。俺たちは自分たちの物語を作っていくさ」と切り出し、さらにこう続けた。

「俺はみんなが年齢について話しているのが好きでね。それはより良いストーリーになるからさ。そのことが上質なストーリーにしてくれる。最終的に、これはバスケットボールなんだとみんなは忘れているんじゃないかと思うね。バスケットボールをどのようにしてプレーすべきか知らなきゃいけないし、経験がないといけない。その点、俺たちにはそれをコートへ持ち込むことができる。このチームにはタレントとスキルだけでなく、経験もあるということさ」
 
 今季のレイカーズを形成する選手たちは、計5度のシーズンMVPに4度の最優秀守備選手賞、55度のオールスター選出、46度のオールNBAチーム選出、17度のオールディフェンシブチーム選出に加え、計9度の優勝経験を誇るまさに“スーパーチーム”。実力・実績・経験のすべてが申し分ないタレント軍団である。

 そして、カーメロがレイカーズ入りを決断した一番の理由。それはもちろん、チャンピオンシップ獲得にほかならない。

「俺のなかで、ここに来た理由はチャンピンシップを勝ち取りたいから。みんなはわかっているはずだ。それが俺の唯一欲しているものだとね。そのために俺は自分自身を駆り立ててきた。俺はそれを勝ち取るという経験を味わいたいんだ」

 カーメロにとって、チャンピオンシップを獲得できるチャンスは今季が最後になるかもしれない。だからこそ、レブロンらスーパースターが揃うレイカーズへ低年俸で入団することを決断したのである。

 カーメロの“キャリア最後”とも言える挑戦は吉と出るのか、それとも凶と出るのか。いずれにせよ、今季のレイカーズは世界的に大きな注目を浴びるに違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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