今回のNBA秘話では、チェンバレンにまつわる興味深いネタをふたつ採り上げたいと思う。特に1本目は他の選手では考えられない、いかにも“ザ・チェンバレン”的な唯一無二の事象だ。史上最も規格外なNBA選手、チェンバレンの常識を超えた珠玉のエピソードをご堪能いただきたい。
■プロ相手に平均54点を記録した驚異の高校生ジョージ・マーカス
1950年代の中頃、アメリカ東部のプロリーグに1人の怪物が彗星の如く現われた。ジョージ・マーカス、弱冠16歳。すでに7フッターへと成長を遂げていた高校2年の少年が、2シーズンに渡り、屈強な大人の選手たちに混じって対等に渡り合うどころか、圧倒してみせたのだった。
1年目はペンシルバニア州のピッツバーグ・レイダーズ(旧名パイレーツ。NBAの前身、NBL創設メンバーのひとつ)で、翌年にはビッグ・ナイン・カンファレンスに所属するクエーカータウン・フェイというチームでプレー。2シーズン目、17歳の頃のスタッツを当時の新聞記事から拾い出し、集計した人物がいるのだが、その数字が尋常ではない。
・レギュラーシーズン9試合の平均得点/40.5点
・プレーオフ6試合の平均得点/74点
・シーズン平均得点/53.9点(計15試合)
・リーグMVPを受賞
繰り返しになるが、まだ17歳の少年が、地域リーグとはいえプロの大人たちを相手に叩き出した数字である。この埋もれていた驚異のストーリーを3年前に発掘したのが、これまた驚くことに一般人。“dantheman9758”と名乗る人物が、貴重な情報と当時の新聞記事の切り抜きや写真を、アメリカ最大の掲示板『reddit』に“初出し”として投稿したのだった。同氏は、ツイッターでは“@WiltCArchive”というアカウント名で活動している。
もうお気づきになったことだろう。このジョージ・マーカスという少年、実はチェンバレンが偽名を使ってプレーしていたのだ。現代なら絶対にできっこない芸当だが、当時は、地元から少々離れさえすれば、別人に化けることが可能だったのだろう。
■プロ相手に平均54点を記録した驚異の高校生ジョージ・マーカス
1950年代の中頃、アメリカ東部のプロリーグに1人の怪物が彗星の如く現われた。ジョージ・マーカス、弱冠16歳。すでに7フッターへと成長を遂げていた高校2年の少年が、2シーズンに渡り、屈強な大人の選手たちに混じって対等に渡り合うどころか、圧倒してみせたのだった。
1年目はペンシルバニア州のピッツバーグ・レイダーズ(旧名パイレーツ。NBAの前身、NBL創設メンバーのひとつ)で、翌年にはビッグ・ナイン・カンファレンスに所属するクエーカータウン・フェイというチームでプレー。2シーズン目、17歳の頃のスタッツを当時の新聞記事から拾い出し、集計した人物がいるのだが、その数字が尋常ではない。
・レギュラーシーズン9試合の平均得点/40.5点
・プレーオフ6試合の平均得点/74点
・シーズン平均得点/53.9点(計15試合)
・リーグMVPを受賞
繰り返しになるが、まだ17歳の少年が、地域リーグとはいえプロの大人たちを相手に叩き出した数字である。この埋もれていた驚異のストーリーを3年前に発掘したのが、これまた驚くことに一般人。“dantheman9758”と名乗る人物が、貴重な情報と当時の新聞記事の切り抜きや写真を、アメリカ最大の掲示板『reddit』に“初出し”として投稿したのだった。同氏は、ツイッターでは“@WiltCArchive”というアカウント名で活動している。
もうお気づきになったことだろう。このジョージ・マーカスという少年、実はチェンバレンが偽名を使ってプレーしていたのだ。現代なら絶対にできっこない芸当だが、当時は、地元から少々離れさえすれば、別人に化けることが可能だったのだろう。
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