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NBA

日本にゆかりのあるNBAコーチが八村塁を称賛!評価した能力と、克服すべき課題とは?

秋山裕之

2019.11.11

日本で13年間を過ごしたラングは、今季ジャズからキャブズのACに。高校時代から知る八村の活躍に目を細めた。(C)Getty Images

日本で13年間を過ごしたラングは、今季ジャズからキャブズのACに。高校時代から知る八村の活躍に目を細めた。(C)Getty Images

 ウィザーズの日本語版公式ツイッターで公開されたインタビューで、ラングは八村についてこう語っている。

「ここまで、彼はうまくやっていると思う。カレッジとNBAではバスケットボールのスタイルが違うけど、経験を積めばもっともっと良くなるだろう。日本のバスケットボール界にとって、ものすごいことだと思う。僕はいつも彼のことを応援しているよ。かなりいい選手になれると思っている」

 ラングは八村を「高校時代から見てきた」と明かしている。明成高校の恩師である佐藤久夫コーチとも仲が良く、弟の阿蓮(現東海大学)のことも含め、「日本のバスケは常にチェックしている」という。

 NBAでルーキーシーズンを送る八村の長所について、「身体能力、手足の長さ、相手チームの1番(ポイントガード)から5番(センター)まで守れること、走れること、アタックできること、それにシュートもうまい」と分析。今後の伸びしろについて、「あとは判断力の部分だね。フィジカルが強い相手とマッチアップした時、どう対応できるか。彼よりも優れた身体能力を持った選手はあまりいないと思う。カレッジと比べてスタイルが全然違うから、NBAのリズムに慣れればもっと活躍できるだろうね」と将来性を高く評価した。
 また、明成高時代から向上した部分として「どんな相手であろうとガードできることだね。それができる選手は少ないんだ」と、八村のディフェンス面を称賛していた点も興味深い。

 近年は「ポジションレス・バスケットボール」、「スモールボール」といった言葉が頻繁に聞かれるように、現代NBAではスイッチしてミスマッチを作り出すケースが多く、複数のポジションを守れるかどうかは選手を評価する重要な要素の1つ。八村のディフェンス面におけるポテンシャルは、今後NBAで活躍していくために必要不可欠な要素と言っていいだろう。

 もっとも、「3ポイントが上手くなれば、より多才になる。あとはボールハンドリング。それと、NBAのセットオフェンスに慣れること。それができるようになれば、かなりハイレベルな選手になれると思うよ」とラングが語ったように、ルーキーの八村には克服すべき課題が多く残っていることは事実。

 それでも、渡米してから約3年という短期間で、NBAのスターターの座を勝ち取ったことを考えれば、八村が驚異的なペースで進化していることは間違いない。NBAで経験を積み重ねた先に、どんな万能選手に成長するのか、期待せずにはいられない。

文●秋山裕之(フリーライター)
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