現在はロサンゼルス・クリッパーズでエグゼクティブを務めるウエストは、そのデュラントの去就について「トレードされない」と見ているようだ。

「これはあくまで私の予測だが、彼はトレードされないだろうね。彼のような男を獲得するために十分な見返りを与えることなんてできないのさ。だって彼は史上最高の選手の１人だからね」

　ネッツは今夏、ブルース・ブラウンがデンバー・ナゲッツへ移籍したものの、ユタ・ジャズとのトレードでロイス・オニールを、フリーエージェント（ＦＡ）ではＴＪ・ウォーレン、エドモンド・サムナーと契約。自軍のＦＡのパティ・ミルズ、ニコラス・クラクストンとも再契約を結んだ。
  　プレーヤーオプションを行使して契約を継続させたカイリー・アービング、故障からの復活が期待されているベン・シモンズのほか、セス・カリーにジョー・ハリスも健在。彼らが健康体を保持できれば、優勝争いにも加われそうな豪華戦力を有している。

　デュラントがこのままトレード要求の姿勢を変えなかった場合、開幕直前まで去就が決まらない長期戦となる恐れもある。その一方で、御大ウエストの予測通り、ネッツへ戻ってくる可能性も決してゼロではないのかもしれない。

文●秋山裕之（フリーライター）