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NBA

ナゲッツ戦で八村塁の活躍の鍵となるのは“高地”へのアジャスト?ウエスト上位とのアウェー4連戦でウィザーズ浮上はあるか?

秋山裕之

2019.11.26

ナゲッツ戦でマッチアップが予想されるミルサップ。八村は経験豊富な34歳のベテラン相手に、冷静かつ慎重にプレーする必要がある。(C)Getty Images

ナゲッツ戦でマッチアップが予想されるミルサップ。八村は経験豊富な34歳のベテラン相手に、冷静かつ慎重にプレーする必要がある。(C)Getty Images

 八村はスピードなど身体能力ではミルサップを上回るものの、フィジカル面や経験といった面では明らかに劣ってしまう。過去に対戦したケビン・ラブ(クリーブランド・キャバリアーズ)やハリソン・バーンズ(キングス)のポンプフェイクに何度も引っかかったことは、おそらくナゲッツも把握しているだろう。

 ミルサップは平均得点がチーム4位(14.5点)だが、フリースロー試投数(平均4.1本)はチーム最多で成功率も88.7%と高確率だ。試合序盤から八村のファウルトラブルを狙ってくる可能性も十分あり、冷静かつ慎重にプレーすることが求められる。

 また、ナゲッツのベンチにはジェレミー・グラント、トーリー・クレッグといったディフェンスに秀でた選手が控えているため、シュートチャンスがあれば躊躇せずに狙っていきたいところだ。
 
 ウエストのアウェー4連戦に向けて、「長い遠征は久しぶりなので、体調管理も気を付けないといけない」と語った八村。ルーキーにとって、ナゲッツのホーム、ペプシ・センターの試合はいい経験になるだろう。だがデビュー戦はほろ苦い経験をする可能性が高い。

 というのも、ペプシ・センターはNBAのアリーナの中で最も高地の1マイル(約1600m)にあり、熱狂的なファンによる大声援も相まってアウェーチームにとってプレーすることが難しい場所になっているのだ。

 昨季ナゲッツはリーグベストのホーム戦績(34勝7敗)を残しており、今季もここまで7勝2敗と好成績。開幕前に発表された全30チームのGMによる投票の「最もホームコート・アドバンテージを持つチームは?」という質問で、ナゲッツがトップの得票率(38%)を記録していることからも、その優位性は明白だ。

 ウィザーズにとって朗報なのは、ここ10戦の直接対決で6勝4敗と勝ち越していること、そしてナゲッツのホームでは5勝5敗と五分なこと。だがナゲッツは現在5連勝中と勢いに乗っているため、ウィザーズは試合序盤から攻守両面でベストなパフォーマンスを発揮しなければ、勝利を掴むことは難しいだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)
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