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NBA

名将ポポビッチも絶賛!レナードやパーカーのシュート力を向上させた“ショット・ドクター”、チップ・イングランド<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2022.12.15

 イングランドの凄さについて、実体験から語っているのは、現在ゴールデンステイト・ウォリアーズでHCを務めるスティーブ・カーだ。

 カーはイングランドの高校の後輩で、当時から指導を受けていた。

 カーが選手としてシカゴ・ブルズに在籍していた際、イングランドは彼のシュートフォームを見て、ピンポイントのアドバイスをくれたという。

 それまでカーは、中指を中心にしてボールを送り出していたが、イングランドは彼に、手をもう少しワイドに広げて、人差し指をメインに使うようアドバイス。

 その結果、コントロールが向上したことに加え、小指でしっかりとボールをサポートできるようになり、よりしっかりとグリップした状態で打てるようになった。

 カーが何より関心したのは、シューターのモーションを見ただけで、ほんの少しウェイトの掛け方をシフトする、といった、本人でも気づかないような些細な修正点を即座に指摘できるイングランドの眼力だという。

 ポートランド・トレイルブレイザーズでカーがスランプに陥った時も、イングランドは後輩のためにすぐに駆けつけてくれたそうだが、30分のセッションで放ったシュートはたった7本。あとは世間話をしただけだったが、その遊び形式の中で打ったシュートで、カーは感覚を取り戻した。

「普通、3ポイントが決まらなくなったら、ほとんどのコーチは『毎日200本打て』といった指導をする。しかし彼はたった7本。要するに重要なのはメンタルなんだと彼は伝えたかったんだ」(カー)
 
 サンダーのオーストラリア人ガード、ジョシュ・ギディーは「チップのやり方は正統派じゃないけれど、彼は天才だ」と語っており、彼も3ポイント成功率を26.3%から32%にアップさせた。

「チップは、ジャンプショットの打ち方をまるまる変える、といったことをするのではなく、ちょっとしたアドバイスをいろいろとくれるんだ。それから自信を与えてくれる」

 些細なアドバイスとメンタル。カーが指摘していたとおりだ。

 サンダーのサム・プレスティGM(ゼネラルマネージャー)は、イングランドについて、「どのような選手かではなく、どのような選手になれるか、という見方をする」と描写しているが、それは若い選手を集め、彼らとともに成長を試みる球団のポリシーと合致している。

 サンダーファンの間では、「イングランド獲得こそが、この夏一番の補強!」という声も上がっている。今後スパーズと同じように、サンダーとイングランドも長期の関係を築くことになるのだろうか。

 選手であれば誰もがフォームをチェックしてもらいたくなる、“ショット・ドクター”のイングランド。最後にアメリカのライターが彼に直接、シュートのコツを尋ねた時に返ってきたという4つのポイントをご紹介しよう。

1: 肩と足の幅
2.:ボールのリリースは、片手のみのアクションによって行なう
3.:ボールがバスケットに収まるまで、フォロースルーをキープする
4.:迷った時は、打て!

文●小川由紀子
 
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