専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

“NBA史上初”の超人的トリプルダブルで大逆転勝利を演出したドンチッチ。両指揮官が絶賛「彼はモンスタープレーヤー」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.12.29

「彼はモンスタープレーヤーだ。いくつもいいプレーを決めていたし、アグレッシブだった。でもあの男にファウルし続けるわけにはいかなかった。我々は彼に22本ものフリースローを与えていたんだ」

 試合後、ニックスのトム・シボドーHC(ヘッドコーチ)がそう振り返った通り、ドンチッチはフィールドゴール成功率67.7%(21/31)、フリースロー成功率72.7%(16/22)の60得点に加えて、自己最多の21リバウンド、10アシストで今季リーグトップタイとなる7度目のトリプルダブルを達成。

 NBAの歴史上、60得点&20リバウンド超えでのトリプルダブルは初。50得点&20リバウンド以上ではエルジン・ベイラー(元ロサンゼルス・レイカーズ)が1961年に52得点、25リバウンド、10アシスト、ウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)が63年に51得点、29リバウンド、11アシスト、68年にも53得点、32リバウンド、14アシストで達成しているだけで、ドンチッチはまるでおとぎ話のようなモンスタースタッツで歴史に名を刻んだ。
 
 これまでもドンチッチを「ベストプレーヤー」とたびたび評してきたマブズのジェイソン・キッドHCも、この日のパフォーマンスには脱帽するばかり。

「誰もやったことがないことをするのは、本当に難しいことなんだ。彼の前に、ベイラーとウィルトという偉大な選手たちがいた。そして彼はその中に割って入り、自身の階級を確立したんだ」

 強烈なスタッツを叩き出した当人はというと、「2スティール、1ブロック、あとジャンプボールもね」とジョーク交じりに自身の成績をアピール。またキャリア最長の47分9秒もコートに立ち続けた23歳のスーパースターは、試合後の会場インタビューで笑みを見せながら「めちゃくちゃ疲れたよ。僕には回復するためのビールが必要だね」と話し、歴史的な夜を締めくくった。

文●秋山裕之(フリーライター)
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号