そのため、第３のチームとして探しているのは優勝が狙える強豪。もし見つからなかった場合は当初の予定通りウィザーズとサンズ間でトレードが成立するが、その場合はウィザーズとポールはバイアウトに向けて話し合う予定だという。

　衰えや故障体質など懸念点はあるが、いまだ司令塔として優れた能力を有する稀代の名ポイントガードが安価で手に入るとなれば興味を示すチームは多そうで、バイアウト後は人気銘柄になるだろう。候補としては以前から噂があり、親友レブロン・ジェームズも在籍するロサンゼルス・レイカーズなどが挙がっている。
  　今回のトレードは、エースを放出したにもかかわらずウィザーズ側のリターンが少ないように思える。その理由を『ESPN』は、ビールがトレード拒否権を有していること、また2023－24シーズン以降の４年間で２億770万ドル（最後の１年5700万ドルはプレーヤーオプション）の超巨額契約を残しており、来季から適用される新労使協定下において所属チームの補強策を狭めることが、ウィザーズが大きな見返りを得る障害になったと伝えている。

　こういった背景の中で、ここ数日は悲願のチャンピオンリングを勝ち取るため、サンズに行きたい意志をフロントに熱心に伝えていたというビール。その望みを叶えた今、来季求められるのは勝利という結果のみだろう。

　優勝か、それとも噛み合わずチーム崩壊か。来季のビールとサンズに注目だ。

構成●ダンクシュート編集部

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