専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
バスケW杯

【バスケW杯】「まだまだNBAでやれるぞ!」“ヨルダンのコビー”ホリス・ジェファーソンがワールドカップで見せた魂のプレー<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.09.04

 ヨルダン以外にはフィリピン代表も彼に興味を示していたが、フィリピン人の母を持つクラークソンがパスポート取得時期の関係で帰化選手として登録することになった都合上、“帰化選手はチームに1人”というFIBAルールにのっとり、ホリス・ジェファーソンの話はお流れになった。

 しかし短期間ながらフィリピンのクラブでプレーした経験もある彼は、同国のバスケファンから人気の存在で、ルックスやプレースタイルがコビー・ブライアントに似ていると言われていることから、会場では「コビー!」と大声援が飛んでいた。24番を着けているホリス・ジェファーソンは、実際にコビーに憧れて、 彼のビデオを観まくってはフットワークやゲームへのアプローチ法を研究していたそうだ。

 この大会での彼のハイライトシーンは、ニュージーランド戦だ。最終クォーター残り10秒、81-85と4点を追う場面で3ポイントを沈め、さらにファウルも勝ち取って4点プレーを完成。延長戦へと導いたわけだが、ベンチのチームメイトたちも「信じられない」と目を丸くしたほど、究極の場面でのミラクルプレーだった。
 
 62-110と大敗したアメリカ戦でも、ホリス・ジェファーソンは20得点、7リバウンド、3アシスト、3スティールと攻守で躍動。さらに試合後には、ボビー・ポーティスと抱き合う彼の姿があった。

 同じ1995年生まれのポーティスとは、2015年のドラフトで22位と23位という同期の間柄でもある。この時ポーティスはホリス・ジェファーソンに向かって、「全然錆びついてないな。まだまだNBAでやれるぞ!」と激励の言葉をかけたそうだ。

 ヨルダン代表は。9月23日から始まるアジア大会にも出場する。始まったばかりのホリス・ジェファーソンの代表キャリアは、ここからまだまだ飛躍していくことだろう。

文●小川由紀子

【バスケW杯PHOTO】3勝2敗、史上初の勝ち越しでW杯を終える!48年ぶり自力での五輪出場決定!|順位決定戦第2戦日本80-71カーボベルデ
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号