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NBA

「誰だってNo.1になりたいもの」ミドルトンが“チーム内での立ち位置”に見解「でも勝ちたいなら何かを犠牲にしなきゃ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.09.18

 NBAには世界から将来有望なエリートプレーヤーたちが集結する世界最高のプロバスケットボールリーグ。大部分の選手たちが学生時代から脚光を浴びてきただけに、誰もがリーグのスター、所属チームのファーストオプションになることを望んでおり、エゴがひしめき合っている世界と見ることもできる。

 ただ、ポール・ジョージ(クリッパーズ)が今年3月に同番組へ出演した際、チャンピオンシップ獲得を狙うチームであれば、サポート役を務めるスターであっても気にしない旨の発言をしており、ミドルトンもそれを引き合いに出してこう口にしていた。

「誰だって“The Guy(一番手)”になりたいものさ。けど僕はそうじゃなくても構わない。だって、時には僕の夜になることもあるし、彼(アデトクンボ)にとってもそれはまったく問題ない。自分たちが勝ち続けている限り、僕はハッピーだしそれでいい。
 
 ポールが言っていたように、勝ちたいんだったら、何かを犠牲にしなきゃいけないことを理解しないとね。つまり、僕ら(ミドルトンとアデトクンボ)は自分たちのゲームで犠牲にする必要があることをある時点で理解し、そのマインドセットが出来上がったんだと思う」

 バックスにはミドルトンとアデトクンボだけでなく、ドリュー・ホリデーやブルック・ロペス、ボビー・ポーティスといった主要メンバーが複数在籍している。そのなかで最も注目されているのは、驚異的な長さと速さを駆使して縦横無尽にコートを駆け回り、豪快極まりないダンクや超人的なブロックショットを決めるアデトクンボなのは間違いない。

 それでも、このチームはミドルトンやホリデーがクラッチショットを沈める日もあれば、ロペスやポーティスが重要な場面で勝敗を左右するショットを決めたり、リバウンドを奪うこともあり、チーム全体で戦っていると言っていい。

 ロスター全員がそれぞれのエゴを犠牲にし、コート上で奮戦してきたからこそ、バックスはリーグ屈指の強豪となり、覇権争いへ参戦し続けるチームと化した。そのなかには、オールスター入りしながら謙虚さを失わず、ひたすら自身のゲームを磨き上げてきたミドルトンの献身的な姿勢も大きな影響を与えているのではないだろうか。

文●秋山裕之(フリーライター)

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