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NBA

「金メダル以外の目標はない」ウェンバンヤマがパリ五輪に向けて決意。NBA1年目の理想のシナリオは「プレーオフ」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.09.21

 ちなみに、ウェンバンヤマはこのインタビューが3か月ぶりのメディア出演。6月のドラフト以降、これまでの人生で体験したことのない疲労を覚えたことを明かしている。

「あまりに様々な出来事が次々にやってきて、生まれて初めて“頭が疲れた”と感じたよ。ネガティブなものではなかったけれどね。でも、サマーリーグの後の休暇は、精神面を健全に保つために必要なものだった。それで僕は、完全に自分を孤立させる時間を取った。それはものすごく良い経験だったね」

 サンアントニオに来てから、ウェンバンヤマはフランス時代と比べて、あらゆるレベルの違いに驚いているようで、とりわけスタッフが徹底して完備されている点に感銘を受けている。

「練習中に誰かが倒れると、すぐに10人くらいが集まってきて一斉に床の汗を拭うんだ。朝7時に、誰にも言わずにジムにシュート練習に行っても、4人のコーチが付きっきりでリバウンドを拾ってくれる。彼らはジムで寝泊まりしているんじゃないかな」
 
 そんな彼が、NBA初年度に描く理想のシナリオは、スパーズのプレーオフ進出だという。

「理想的なスタートはプレーオフだろうね。でも次に何が起こるかは、わからないことが一番だ。自分を驚かせてくれるものであってほしいと願っている。チャンピオンリングを手に入れるのが難しいのは誰もが知っての通りだ。でも僕は忍耐強いし、必ず実現すると確信している。最初の数年で優勝できなかったとしても、殿堂入りを果たしたり、その後5回優勝したりするための障害にはならないからね」

 デビュー前から「殿堂入り」が出てくるところに、規格外の大物感があらわれている。フランスでは、NBAの開幕に先駆けて、彼に密着したドキュメンタリー番組が放送される予定だ。

 スパーズのプレシーズンは10月9日、オクラホマシティ・サンダーとの対戦で幕を開ける。

文●小川由紀子

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