日本の司令塔が世界のバスケシーンに確かな足跡を残した。

　９月16日、FIBA（国際バスケットボール連盟）は公式YouTubeにて、同10日に閉幕したワールドカップの大会トップ10アシストを発表。各国を代表する司令塔たちが名を連ねるなか、河村勇輝が第６位に選出された。

　選ばれたのは８月31日に行なわれた順位決定ラウンド、ベネズエラ戦でのプレーだ。この日19得点、11アシストとダブルダブルの活躍を見せた172cmの背番号５は、７点を追いかける第２クォーター残り５分、自らリバウンドを拾って速攻を仕掛ける。

　まず目の前に立ちはだかる195cmのディフェンダーを華麗なターンで抜き去ると、ゴールに直進してお次はゴール下のディフェンダーを嘲笑うかのように鋭いノールックパス。ボールは左サイドを駆け上がっていた渡邊雄太の手に見事に収まり、あっという間に日本に２点が追加された。
  　アカツキ・ジャパンの真骨頂とも言えるこの目にもとまらぬ速攻には、国際映像の実況も「Oh！Oh！」と興奮を隠せず。河村は終盤も自らの得点や比江島慎へのアシストを連発し、日本を大逆転勝利へと導いた。

　なお、今回のトップ10アシストには、５位にＷ杯MVPのデニス・シュルーダー（ドイツ）、２位にルカ・ドンチッチ（スロベニア）などNBAの名ポイントガードたちがランクイン。１位はアメリカ代表タイリース・ハリバートンが披露した、股抜きパスからのアリウープが選ばれている。

　Ｗ杯終了後には「今大会ブレイクした13人」のうちの１人にも選出された河村。全体のアシストランキングでも３位タイの平均7.6本と、躍進した日本バスケの象徴的存在として世界から熱視線が注がれている。10月５日から開幕するＢリーグでも、22歳のスピードスターから目が離せない。

構成●ダンクシュート編集部

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