196cm・93kgのコンボガードは、来季契約がプレーヤーオプションのため、これを破棄すれば今季終了後に完全FA（フリーエージェント）になる。33歳のベテランが、リラード放出で本格的に再建へ乗り出したブレイザーズで開幕を迎える可能性はゼロに近いだろう。

　そうなると、昨季イースタン・カンファレンス決勝を競い合ったヒートやセルティックスが放ってはおかないだろうが、米メディア『スポーツイラストレイテッド』のクリス・マニックス記者は、この争いにゴールデンステイト・ウォリアーズが参戦するかもしれないと28日にＸ（旧Twitter）へ投稿。

　ホリデーを獲得するための交換要員として挙げたのは、今夏にトレードで獲得したばかりのクリス・ポールと、若手有望株のジョナサン・クミンガorモーゼス・ムーディー、そしてドラフト指名権だった。

　2021年のバックス優勝に大きく貢献したホリデーは、長時間ボールを保持するタイプではなく、得点、リバウンド、プレーメーキング、ディフェンス、さらには泥臭い仕事もこなすハードワーカー。タイトルコンテンダーならばどのチームも欲しがるタイプなのは間違いない。
  　ただ、獲得するためのハードルはその分、高くなっているのも事実。28日に米メディア『NBC Sports Boston』に公開された記事で、マニックス記者はホリデー獲得の条件を次のように語っていた。

「（ブレイザーズが提示する）条件は途方もなく高くなるだろう。ドリュー・ホリデー獲得をかけた争奪戦になるからだ。私のなかではおそらく（ドラフト）１巡目指名権２つが必要になってくる。最低でも１つ、あとはポートランドが再建していくうえでフィットしそうな有望株だ」

　マニックス記者はロサンゼルス・クリッパーズ、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、ヒートの３チームがホリデー獲得に向けて動くだろうと話していた。

　優勝候補チームのうち、どこがリーグ有数の２ウェイガードを獲得することになるのか。開幕まで１か月を切ったなかで、目が離せない展開になりそうだ。

文●秋山裕之（フリーライター）