今年のＮＢＡドラフト１巡目全体９位でウィザーズに指名された八村は、地元・富山の奥田中でバスケを始めたのち、宮城の明成高で腕を磨いた。そこでその名を全国区に知らしめたのが、まさにこのウインターカップだったと言っていい。

　１年生（2013年）の頃からスターターとして主軸を担った八村は、この大会で３連覇を成し遂げ、すべての年でベスト５入りという快挙を達成。特に高校生活の集大成として望んだ３年時の決勝では34得点、19リバウンドの大活躍でチームを頂点に導いた。そこからゴンザガ大を経て、今では世界最高峰の舞台で活躍する選手へと羽ばたいている。
  　ウインターカップで日本一を目指す高校生たちにとって、八村の存在は理想的な道しるべとして燦然と輝いているに違いない。世界で躍動するルイ・ハチムラとともに、若きバスケットプレーヤーたちの全力プレーに期待したい。

文●秋山裕之（フリーライター）