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NBA

“史上有数の外れドラ1”ブラウンを筆頭に、多くの高卒選手が上位指名された2001年【NBAドラフト史】

大井成義

2019.12.25

1巡目最下位の28位で指名されたパーカーは低評価を覆し、2007年にファイナルMVPを受賞している。(C)Getty Images

1巡目最下位の28位で指名されたパーカーは低評価を覆し、2007年にファイナルMVPを受賞している。(C)Getty Images

■プロ入りの新潮流が本格化し、史上初の高卒ドラ1が誕生

 アメリカ人はランキングネタが好きだ。スポーツはもちろん、あらゆるジャンルで様々なランキングを頻繁に目にする。NBAドラフトに関する調べ物をしていても、“史上◯◯なドラフト選手ランキング”といった企画に出くわすことがままある。以前、1998年のマイケル・オロウォカンディは“史上有数の外れドラ1”と書いたことがあるが、その外れドラ1について、現地アメリカではどんなランク付けになっているのか調べてみた。

 検索してヒットした同テーマのランキングをいくつかチェックしてみたところ、順位こそ違えど、トップ10の顔ぶれは8割方一緒だった。まあ、歴史に残るほどの外れドラ1などそうそう出ないだろうから、当たり前といえば当たり前かもしれない。1990年代以降の選手で、ランキングの常連となっている選手は全部で5人。

 1995年ジョー・スミス、1998年オロウォカンディ、2001年ブラウン、2007年グレッグ・オーデン、2013年アンソニー・ベネット。特にオロウォカンディ、ブラウン、オーデン、ベネットの4人は、どの企画でも確実に上位に食い込んでいる。多くのリストで1位にはベネットという超大物が選ばれているので、残りの4人に〝史上最低〞の冠は付けられないとしても、オロウォカンディと同様に2001年のブラウンを〝史上有数の外れドラ1〞と形容しても差し支えないだろう。
 
 ジョージア州のグリン・アカデミー高で数々の記録を打ち立てたブラウンは、最終学年に平均20.1点、13.3リバウンド、5.8ブロックを記録し、マクドナルド・オールアメリカンに選ばれる。チャンドラーやカリーと並び、全米で最も優秀な高校生選手の1人とみなされていた。一度はフロリダ大への入学同意書にサインしたものの、NBAドラフトのトップ5以内で選ばれる可能性が高いことを知り、エントリー締め切り1週間前に翻意、プロ入りを決意する。

 この年のドラフトロッタリーは、高確率順にブルズ(25.0%)、ウォリアーズ(20.0%)、ウィザーズ(15.7%)、グリズリーズ(12.0%)、ホークス(8.9%)となっていた。抽選の結果、1位指名権は3番目のウィザーズの手に渡る。その時チームを掌握していたのは、前年に共同オーナー兼バスケットボール部門の社長に就任したマイケル・ジョーダンだった。

 大方の予想では、1位と2位にはカリフォルニア州ドミンゲス高のチャンドラーと、イリノイ州ソーンウッド高のカリーが選ばれると考えられていた。ウィザーズは1位指名権をトレードで手放すのではと噂されていたが、ドラフト本番でジョーダンはブラウンを1位で指名する決断を下す。
 

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