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NBA

レブロンのビッグ3結成に端を発し、パワーハウス全盛の時代に。選手の総オールラウンダー化も加速【NBA70年史|2011~20年】

出野哲也

2020.01.03

昨季はスーパーチームのウォリアーズを破り、ラプターズが球団初優勝。(C)Getty Images

昨季はスーパーチームのウォリアーズを破り、ラプターズが球団初優勝。(C)Getty Images

 サラリーキャップの目的は、高額年俸のスターが特定の球団に集中してしまうことで戦力バランスが偏るのを防ぐことにあるが、肝心の選手たちが市場価格を下回ってもいいと考えるなら、スーパーチームの形成は防ぎようがない。16年のオフにも、ケビン・デュラントがオクラホマシティ・サンダーに残留するよりも安い金額でウォリアーズに加入。ヒートはレブロン時代に4年間で2回、ウォリアーズもデュラント加入後に3シーズンで2度NBAの頂点に立った。

 こうした“わかりやすく強そうな”チームが毎年優勝していたら興ざめだったが、11年はダラス・マーベリックス、14年はサンアントニオ・スパーズがヒートを下し、19年にはトロント・ラプターズがウォリアーズを破ってリーグ制覇。ウォリアーズの場合は主力選手のケガが重なったという事情もあったけれども、それもスター偏重のチーム作りの危うさを示していた。17年に締結された労使協定でスーパーMAX契約が導入され、トップクラスの選手の年俸がさらに高騰したことにより、さすがに何人もスターを集めるのは編成上好都合でなくなり、今後は戦力の均質化が進みそうに思える。
 
 均質化と言えば、10年代はポジションが流動化して明白な差がなくなっていった時代でもあった。もともとバスケットボールは、野球のように守るべきエリアがあるわけではなく、各ポジションは身長と選手個々の特性によって決まっているだけ。典型的なポジションの範疇に収まらない選手も昔からいたとはいえ、近年は「パスよりも自らが得点しまくるポイントガード(PG)」や「3ポイントラインの外まで出てシュートを打つセンター」が珍しくなくなっている。

 少しくらい身長が低くても、動きの敏捷な選手がパワーフォワードやセンターで起用されるようになったことで、ゴール下に陣取って動かない(動けない)旧来型のセンターはほとんど絶滅。13年から、オールスター投票ではフォワードとセンターの区分をやめて“フロントコート”となった。

 シューティングガードとスモールフォワードの区別もほとんどなくなり“ウイング”で一まとめにされることが多くなった。長くフォワードでプレーしていたレブロンが今季PGに回っているのも、そうした現象の一例だろう。
 
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