チームの遠征に帯同している八村塁は、試合前にデイビッド・アドキンス選手育成コーチを含むコーチングスタッフとのピック＆ロールでディフェンスをこなしながら、シューティングにも取り組んでいた。

『The Athletic』のフレッド・キャッツ記者によると、ウィザーズの選手のなかでオールスターの選手投票を獲得したのは９人。ビールの70票を筆頭に、八村とベルターンスが４票、トロイ・ブラウンJr.も３票を集めていたという。
  　キャブズ戦後、イースタン・カンファレンスのガード部門でファン投票が９位だったものの、選手投票では２位に入ったことについて聞かれたビールは「選手たちにリスペクトされている証拠だ。正直なところ、俺は（ファン投票よりも）選手とコーチ間の投票にもっと重点を置いてほしいと感じてるんだ。でも、しょうがないよね」とコメント。

　その場にいた記者からすかさず「その理由は？」と問われたビールは、自身の見解をこう述べていた。

「俺らは選手たちと日々対戦しているから。選手の方が互いの能力をわかっていると思う。誰がエリート選手でオールスタープレーヤーなのか、そしてやっかいな選手なのか、対戦してわかることなんだ。ファン投票というのは、人気投票のようなものだからね」

　ビールはオールスターのスターター枠に入れなかったが、選手投票で２位、メディア投票でも５位という高順位にランクイン。この２試合におけるパフォーマンスもそうだが、今季ビールがここまでウィザーズを牽引してきた実績は、イースト有数の実力者であることを証明している。各チームの指揮官によるリザーブ投票で、オールスターに選出されるのはほぼ確実だろう。

文●秋山裕之（フリーライター）

【名場面PHOTO】ジョーダン最後のオールスター、コビー81得点、カーターの豪快ダンク……1999-2019 NBA名場面集