この試合でキーとなったのが、ペイサーズが49－18と圧倒したベンチポイントだ。

　リック・カーライルHC（ヘッドコーチ）が「これこそ我々というチームそのものだ。全員が準備万端で臨むことを必要としていた。毎晩同じ選手がステップアップして点を取るわけではない。ただ、これが我々のやるべきことなんだ」と話せば、ハリバートンも「僕らはいろんな選手たちがプレーメークしていた。ベンチ陣が最高だったよ。僕らにとってすごく大きな勝利だ」と誇らしげに語った。

　ペイサーズOBのレジー・ミラーやインディアナポリス出身のオスカー・ロバートソン、WNBAインディアナ・フィーバーのケイトリン・クラークなどが駆けつけた一戦での勝利に、ハリバートンは「最高だった」と興奮を隠さなかった。

「僕らはファンの前でプレーするのが大好きだし、ここにいるのが大好きなんだ。彼らはハイレベルな競争にふさわしい。そして自分たちは今、それを皆にもたらしているんだ」
  　一方、敗れたサンダーではウィリアムズが26得点、６リバウンド、SGAが24得点、８リバウンド、４アシスト、３ブロック、ホルムグレンが20得点、10リバウンドを残すも、今プレーオフワーストの17ターンオーバーを喫し、相手にフィールドゴール成功率51.8％（44／85）の高確率でショットを決められてしまった。

「相手がアグレッシブだった。どれだけ点を奪われたかわからないけど、彼らが点を取った後は毎回セットディフェンス相手に攻撃することになった。セットディフェンスから点を取るのは難しい」とSGAは悔やんだ。

　ペイサーズのベンチ陣の活躍が最大の勝因となった第３戦。ハリバートンは「彼はハンドオフからすごくいい仕事をしていたし、ミッドレンジからも決めていた」とマサリンを称え、選手層の厚さについても話していた。

「これこそまさにファイナル、バスケットボールで素晴らしいこと。選手層が厚いチームにいると、誰もが活躍することができるのさ」

　13日（日本時間14日）に行なわれる第４戦は、ペイサーズが勝てば３勝１敗で王手、サンダーが取れば２勝２敗のタイとなる。シリーズの行方を左右する大一番になりそうだ。

文●秋山裕之（フリーライター）

【NBAファイナル】ペイサーズが２勝目でシリーズをリード！マサリンが27得点、ハリバートンがダブルダブルとホームで躍動＜DUNKSHOOT＞