第４クォーターに入っても、両チームはリードが入れ替わる激戦となる中、八村は残り約６分にコートイン。左ローポストでセス・カリー相手に１対１を仕掛けるも、トラベリングをコールされるなど、オフェンス面で得点を記録することはなかったものの、残り２分半にビールのトランジション３ポイントから八村が貴重なオフェンシブ・リバウンドを獲得。

　マブズはポルジンギスがファウルトラブルに苦しむ中、カリーやハーダウェイJr.、ジェイレン・ブランソンが加点。それでも、ウィザーズは残り45.3秒にダービス・ベルターンスのフリースロー２本で同点。しかし、残り1.8秒でボンガがハーダウェイJr.にファウルしてしまい、フリースローを１本決められて１点ビハインドでウィザーズがタイムアウト。

　ウィザーズは最後のチャンスに、ベルターンスを囮にして、トップ・オブ・ザ・キーでモリッツ・ヴァグナーがビールへスクリーン。ブラウンJr.のスローインから走り込んだビールがキャッチして残り0.2秒で逆転レイアップを成功。

　マブズは残り0.2秒から長身選手を揃えてティップインを狙うも、ウィザーズが防いで勝利（119－118）。最後は日本時間８日に22歳の誕生日を迎えた八村がボールを高く放り投げて復帰後初勝利を喜んだ。
  　ウィザーズではビールがゲームハイの29得点、８アシスト、３ポイントを55.6％（５／９）で沈めたベルターンスが20得点、８リバウンド、スミスが14得点、６リバウンド、６アシスト、新加入のシャバズ・ネイピアーが４本の３ポイント成功を含む14得点、３アシスト、２スティール。

　八村は28分41秒プレーして17得点、６リバウンド、１アシスト、２スティール。後半こそ３ポイント１本のみの３得点に終わったものの、フィールドゴール58.3％（７／12）、３ポイント50.0％（２／４）、フリースロー50.0％（１／２）と上々のパフォーマンスだったと言っていいだろう。

　相手のタイトなマークに遭った点、前半のように得意なエリアでプレーできなかった点などがあり、後半に失速してしまったのは残念なところ。ただ開幕戦でブロックを浴びたポルジンギス相手に堂々とプレーし、ショットを決め切ったことは大きな収穫になったのではないだろうか。

文●秋山裕之（フリーライター）

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