７日に行なわれた入団会見では、チームに寄与できる部分を聞かれて「ディフェンスでもオフェンスでも多くの経験を積み上げてきたと感じている。ここにいる多くの攻撃的ガードたちとピック＆ロールでいい連携ができると思う」と自信を覗かせた。

　加えて「リムプロテクションも自分の強みだと感じているから、ヴィクター（ウェンバンヤマ）と協力して、そして何より彼がベンチにいる時は自分がその部分で貢献できるようにしたい。それからオフェンシブ・リバウンドは、ポゼッションを増やすためにも効果的だと感じている」と自身の強みをアピールしている。

　セルティックスでも、クリスタプス・ポルジンギスやホーフォードのようにスペースを広く使うタイプのビッグマンとの連携を得意としていたコーネット。「自分が持つスキルのひとつは、チームメイトたちの視点を理解して、彼らの能力を最大限に引き出せること」だと語り、ウェンバンヤマの強みをさらに引き出したいと意欲的だ。
  　若手が多いスパーズではベテランの部類に入ることについても、「これまでは自分より経験豊富な選手に囲まれていることが多かったから、また違った体験になるとは思うが、チャンピオンシップ獲得や、多くのプレーオフに出場した経験を注入できると思う」と抱負を語った。

　テキサス州の高校（リバティクリスチャン・スクール）出身のコーネットにとって、新天地は馴染みの土地でもある。

　新たな背番号は『７』。入団会見でその理由を聞かれると、「良い数字だし、ティム・ダンカン（背番号21）の３分の１くらいの選手になれればと願って」と答えて会場を笑わせた。

　確かな実力と経験を備えたバックアッパーの加入は、来季のスパーズに良好な化学反応を起こしてくれそうだ。

文●小川由紀子