敗軍のギリシャ勢は、１人も取材エリアで足を止めることなく通り過ぎた。ヤニスに至っては、大会が始まってから一度もメディアの前で口を開いていない。

　バシリス・スパヌーリスHCは会見の席で「彼らは我々よりはるかにいいプレーをした」と完敗を認めた。

「彼らは良いシュートを打ってくる。シェングンのようなパスを回せる選手がいる。運動能力の高いガードがいて、良いディフェンスができる。サイズもある。ボール奪取への動き出しがものすごく上手い。パスコースを遮断してくるから、我々は素早いパスを出して相手のディフェンスを広げることができなかった。
  　我々はボールを持ちすぎて、多くのターンオーバーを犯した。しかも彼らは攻撃も上手い。ケミストリーも良い。彼らは本当に強いチームだ……」

　ターンオーバー22本は、これまでの準決勝史上で最多という黒歴史だった。

　トルコは、同じ無敗同士のドイツと欧州頂上対決に挑む。そしてギリシャは、フィンランドとの銅メダルを賭けた戦いに臨む。ユーロバスケットは14日、ついにフィナーレを迎える。

文●小川由紀子

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