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NBA

今季2度目の無得点と沈黙した八村塁。オフェンス面で不振の理由は“ディフェンスでの貢献を意識しすぎ”?

秋山裕之

2020.03.09

八村が無得点に終わったのは11月6日のペイサーズ戦以来2度目。前回は次の試合で21得点と挽回したが…。(C)Getty Images

八村が無得点に終わったのは11月6日のペイサーズ戦以来2度目。前回は次の試合で21得点と挽回したが…。(C)Getty Images

「前の試合、(ルイの)何が良かったかというと、FGを決められなかったのに試合にインパクトをもたらしたこと。ディフェンスとリバウンドで貢献し、必要な時にオフェンシブ・リバウンドを掴んだ。試合の流れが相手に傾いた時にチームを救ってくれたし、(終盤に)フリースローもしっかり決めた。あとはディフェンスをもっとしっかりやること。前の試合は得点面で苦しんでも、チームに大きく貢献してくれた。今日は得点面でもバウンスバック(挽回)を見たいね」

 ヒート戦を前に、スコット・ブルックス・ヘッドコーチは八村をこう評していたのだが、残念ながら期待に応えることができず。前回無得点だったペイサーズ戦の次の試合では、クリーブランド・キャバリアーズ相手に21得点と見事に復活したものの、3得点にとどまった6日のアトランタ・ホークス戦に続き、この試合でも沈黙してしまった。

 ほぼオープンな状態で放った3ポイントはミスに終わり、ゴール下で放ったショットもブロックの餌食に。イグダーラやヒル、アデバヨといったディフェンス巧者たちの前に、ファウルを誘うこともできず、オフェンス面で残念な結果になったことは否定できない。
 
 それでも、この試合で27得点、14リバウンド、6アシストと暴れ回ったアデバヨに、最も上手く対応できていたのが八村だったことも事実。ブライアントを圧倒するスピード、モリッツ・ヴァグナーでは対処しきれないパワーを兼備するアデバヨに対し、八村は持ち前の機動力と身体の強さ、そして腕の長さを駆使して奮戦していた。

 ディフェンスでも、ペイントエリアでボールを持った選手、特にバトラーへ素早くカバーに寄ったことで、ターンオーバーやショットミス、さらに相手がパスを選択せざるを得ない状況へ追い込むプレーを何度も見せていた。オフェンスにおけるヒートのファーストオプションを八村が消していたことは、この試合でウィザーズが善戦できた、見逃せない要因のひとつだ。
 
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