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NBA

「無観客での試合は難しい」“欧州ベストプレーヤー”シェーン・ラーキンが語る、ファンの存在とNBA復帰の可能性

小川由紀子

2020.05.30

セルティックスでは控えガードにとどまったものの、コーチ陣の教えや個人スキルの上達が今季の飛躍につながったという。(C)Getty Images

セルティックスでは控えガードにとどまったものの、コーチ陣の教えや個人スキルの上達が今季の飛躍につながったという。(C)Getty Images

「NBAでも今と同じような満足感が得られるならまたやりたいけれど、実現しなかったとしても、それはそれでいいと思っている。ここで欧州のベストプレーヤーと呼ばれる存在になれたことには、大きな達成感を覚えているんだ。今27歳で、いわゆる選手の“プライムタイム”を迎えようとしていると実感しているよ」

 実際、ラーキンはセルティックスからヨーロッパに戻った昨シーズン、飛躍的にブレイクした。彼自身、「ボストンでのあの1年で、自分は選手として大きく成長した」と実感している。

 カイリー・アービングとマーカス・スマートのバックアッパーだったセルティックスでは、54試合に出場するも平均14.4分、4.3点にとどまった。しかし、ブラッド・スティーブンスHCからは、ゲームの大局を把握したり、流れを読むことなど、学んだことは大きかったという。

 さらに、アシスタントコーチのジェイ・ララナガがマイアミ大時代の恩師の息子だったこともあり、2人は絆を深めた。ララナガはラーキンの個人練習に付き合っては、2人でシューティングやボールハンドリングの上達に励んだ。
 
「あの年、自分はメンタル的にもフィジカル的にも、選手としてだけでなく1人の男として大きく成長できた。それが今の自分にものすごく役立っている。今のセルティックスは素晴らしい環境にあるよ。入った時よりも、確実に良い選手になって巣立つことができる」

 今季はとりわけ3ポイントシュートの成功率がアップし、ユーロリーグでは全体3位の50.9%をマーク。第11節のバイエルン戦と28節のオリンピアコス戦ではキャリアハイの10本を沈めている。素早いモーションから一瞬の隙を突いて放つラーキンの小気味良いシューティングを、NBAの舞台で観てみたいと願うファンは少なくないだろう。

「NBAはまだシェーン・ラーキンのベストバージョンを見ていない。もしまた戻ることになったら、毎試合25得点とはいかないまでも、前とは違う自分を見せられると思うよ」

 欧州ベストプレーヤーは来季、エフェスをユーロリーグの王者に導くのか、あるいはNBAで“ベストバージョン”を見せてくれるのか。トルコ代表として参戦する予定の東京五輪予選と合わせて、おおいに注目だ。

文●小川由紀子

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