クリッパーズが覇権争いに絡んでいた6シーズン。NBAでは13年にヒートのスモールボールが注目を集め、14年はスパーズが流麗なボールムーブによる“エクストラパス”から高確率なショットで点を積み重ねた。そして15年からはウォリアーズとキャブズによる頂上決戦が毎年繰り広げられた。
結局、頂点に届かなかったクリッパーズは17年夏にポールをロケッツへ、18年1月にはグリフィンをピストンズへ放出。ジョーダンも18年夏にフリーエージェントとなって退団し、3本柱はそれぞれの別の道へと向かっていった。
リバースHCはポール退団後の17年12月に、『The Vertical』でこんな言葉を残している。
「クリスとブレイク、DJ(ジョーダンの愛称)を中心としたグループで、私はタイトルを勝ち取るビジョンを持っていた。しかし我々はそれを成し遂げることができなかった。時には変化が欲しいと思うこともあるし、変化を強いられることだってある。ただ結局のところ、望んでも望まなくとも、ほとんどの場合、変化というのは良いものだ。我々は多くの勝利を手にしてきた。ただ勝者になれなかっただけのことだ。そして、『勝者にはなれないだろう』という、このグループの状況を認識する時が来たということ。おそらく我々は(優勝するためには)十分ではなかったんだ」
主力の故障だけでなく、クリッパーズには勝負どころでポールに頼りきってしまうチーム事情、フリースローを苦手とするジョーダンを接戦時の終盤に起用できず、ラインナップ構築に苦しんだことなど、勝ちきれなかった要因はいくつもあった。
「別に誰かを責めるつもりじゃないけど、一緒にプレーしていて楽しく感じなくなっていた。リーグも変わり、スタイルも変わった。ウォリアーズやロケッツも変わっていったんだ」
“ロブシティ”と呼ばれて人気を博したクリッパーズだが、レディックの言葉通り、ケガやさまざまな事情が重なったことで、肝心な場面で団結しきれず、チームケミストリーが緩やかに下降していったのだろう。
そしてリバースHCとクリッパーズは、リーグが3ポイント全盛かつスモールボールが主流となる過程で“変化”するタイミングを見誤ってしまったのかもしれない。
文●秋山裕之(フリーライター)
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結局、頂点に届かなかったクリッパーズは17年夏にポールをロケッツへ、18年1月にはグリフィンをピストンズへ放出。ジョーダンも18年夏にフリーエージェントとなって退団し、3本柱はそれぞれの別の道へと向かっていった。
リバースHCはポール退団後の17年12月に、『The Vertical』でこんな言葉を残している。
「クリスとブレイク、DJ(ジョーダンの愛称)を中心としたグループで、私はタイトルを勝ち取るビジョンを持っていた。しかし我々はそれを成し遂げることができなかった。時には変化が欲しいと思うこともあるし、変化を強いられることだってある。ただ結局のところ、望んでも望まなくとも、ほとんどの場合、変化というのは良いものだ。我々は多くの勝利を手にしてきた。ただ勝者になれなかっただけのことだ。そして、『勝者にはなれないだろう』という、このグループの状況を認識する時が来たということ。おそらく我々は(優勝するためには)十分ではなかったんだ」
主力の故障だけでなく、クリッパーズには勝負どころでポールに頼りきってしまうチーム事情、フリースローを苦手とするジョーダンを接戦時の終盤に起用できず、ラインナップ構築に苦しんだことなど、勝ちきれなかった要因はいくつもあった。
「別に誰かを責めるつもりじゃないけど、一緒にプレーしていて楽しく感じなくなっていた。リーグも変わり、スタイルも変わった。ウォリアーズやロケッツも変わっていったんだ」
“ロブシティ”と呼ばれて人気を博したクリッパーズだが、レディックの言葉通り、ケガやさまざまな事情が重なったことで、肝心な場面で団結しきれず、チームケミストリーが緩やかに下降していったのだろう。
そしてリバースHCとクリッパーズは、リーグが3ポイント全盛かつスモールボールが主流となる過程で“変化”するタイミングを見誤ってしまったのかもしれない。
文●秋山裕之(フリーライター)
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