オリンピアコスの練習場には、毎日のようにＮＢＡのスカウトが見学に訪れ、指揮官やコーチングスタッフのもとにはポクセフスキーについて尋ねる電話がひっきりなしにかかってくるという。

「どのような環境に行くか、どのような理念を植え付けらえるかが非常に重要になるだろう。なぜなら、彼はまだ子どもだからだ。しかし彼にはポテンシャルがある。すぐにＮＢＡで通用するとは思わない。２、３年かけて成長させようというチームにいく必要がある」（バストカスＨＣ）
  　オリンピアコスとの現行の契約は2023－24シーズンまで。ＮＢＡに移籍する場合の違約金は、上位20位以内で指名された場合100万ユーロ、さらに順位が上がると150万ユーロまでアップすると報じられている。

　ドラフトの指名予想では、ボストン・セルティックス、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、デンバー・ナゲッツ、ミネソタ・ティンバーウルブズ、ニューヨーク・ニックスなど、複数の球団の名前が挙がっているが、いずれにしても、彼の魅力は将来性。今年のドラフトで指名しても、あと数年ギリシャで経験を積ませるか、Ｇリーグで修行することが必須。時間をかけてじっくり育てる長期戦略を持ったチームへの加入がベストだろう。

文●小川由紀子