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NBA

サッカーだけじゃない!バスケでも強豪の地位を築くバイエルン、補強戦略はNBAの“Gリーグ化”?

小川由紀子

2020.11.27

 夏にギリシャに渡ってオリンピアコスに入団したが、タイミングの悪いことに、このシーズンはリーグ内で揉め事があり、トップチームはユーロリーグのみ、国内リーグはBチームが2部リーグに参戦という混沌とした時期で、ヘッドコーチも2度交代。欧州というまったく新しい場所での挑戦を始めたボールドウィンにとって、理想とは対照的な環境だった。

 しかし今季、バイエルンに移籍してからはフロアリーダーとして重責を託され、ユーロリーグでもここまで全10試合に先発出場。平均13.9点、4.1アシストとチームトップクラスの数字をあげ、上位に導く立役者として注目度も高まっている。

 彼のように、伸び盛りの若手選手が責任あるポストを与えられて成長するチャンスを得られる点でも、バイエルンのようなクラブは適している。それに伴い、ゲームの質が上がり、強豪相手に競った試合経験を重ねることで、自国選手のパフォーマンスも向上していくというWin-Winの効果も望めるのだ。
 
 現在24歳のボールドウィンは、NBAへの再挑戦を見据えている。ただ「その前に、僕は欧州で尊敬を勝ち得る選手になりたい」とも語る。

 欧州に渡ってくるアメリカ人選手はみな同じように、「自分の力を証明したい」という思いでチャレンジしているはずだ。そしてそういったハングリー精神は、そのまま今季のバイエルンのキャラクターを象徴している。前述のエフェス戦での逆転勝利や、敵地で同じように逆転した第4節のフェネルバフチェ戦など、強豪相手の試合ではいっそう闘志みなぎるプレーで勝利を重ねている。

 レギュラーシーズン、先はまだ長いが、彼らの闘魂が行き着く先がどこになるのか楽しみに見守りたい。

文●小川由紀子
 
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