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NBA

“早熟の逸材”——ペニー、ローズ、エバンスらが並ぶメンフィス大の歴代ベストメンバー<DUNKSHOOT>

出野哲也

2021.08.23

【パワーフォワード】
ラリー・キーノン
1952年12月13日生。206センチ・93キロ
カレッジ成績:30試合、平均20.1点、16.7リバウンド
NBA成績:503試合、平均17.0点、7.8リバウンド、2.6アシスト

 メンフィス大に入学した1972-73シーズンに、NCAAトーナメント準優勝チームの主力としてオールトーナメントチームにも選出されたが、すぐに中退しABAのニューヨーク(現ブルックリン)・ネッツに入団。ルーキーイヤーからリーグ6位の平均11.5リバウンドを奪い、チームの優勝に貢献した。

 以後もABA時代のサンアントニオ・スパーズに移籍した1975-76シーズンまで、3年連続でオールスターに選出。ABAだから好成績を残せたわけではなく、スパーズがNBAに移ってからはさらに成績が向上し、1977年から4シーズン連続で平均20点以上をマークした。

 かなりの細身ながら「あれほど走れるビッグマンを見たことがない」(スポーツライターのジョン・ロペス)と評された脚力が売り物で、速攻からのダンクが得意技。ネッツ時代の同僚ジュリアス・アービングのニックネーム“ドクターJ”をもじって“ミスターK”と呼ばれ、1976年に開催された伝説のABAスラムダンク・コンテストにも、アービングとともに参加している。
 
【センター】
ロレンゼン・ライト
1975年11月4日生。211センチ・116キロ
カレッジ成績:64試合、平均16.0点、10.3リバウンド、1.3アシスト
NBA成績:778試合、平均8.0点、6.4リバウンド、0.8アシスト

 メンフィス大出身のセンターは、これまであまりNBAでは活躍できていない。大学記録となる通算2408得点、1336リバウンドを稼いだキース・リーは3年プレーしただけ。その2年後輩で、1986年にドラフト6位でフェニックス・サンズに指名されたウィリアム・ベッドフォードも麻薬で潰れた。

 そのなかで、現時点で最も成功したセンターはライトだろう。1996年ドラフト7位でロサンゼルス・クリッパーズに入団し、2年目には平均8.8リバウンドをマーク。先発に定着するには至らなかったが、2001-02シーズンにグリズリーズへ移籍すると、生まれ育った地で平均12.0点、自己ベストの9.4リバウンドをあげ、2004年にはチーム初のプレーオフ進出にも貢献した。

 通算4943リバウンド、572ブロックはいずれもメンフィス大出身者で最多。しかし、まだ34歳だった2010年、射殺体となって発見される悲劇的な事件が起こり、のちに彼の妻が容疑者として逮捕された。昨年のドラフト2位指名でウォリアーズに入団したジェームス・ワイズマンは、ライトを超えるセンターになれるか。
 
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