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【ユーロバスケット2022】スペインがフランスを破り2大会ぶりの王者に!指揮官曰く「フェラーリではなかった」チームが頂点に立てた理由とは<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2022.09.19

 そして、この大会のためにスペイン代表に加わったロレンゾ・ブラウンは大会オールスター5入り。決勝戦でも14得点、11アシストとダブルダブルの大活躍だったが、数字以上に司令塔としての働きは絶大だった。

 大会を振り返ったブラウンは「(優勝は)スペイン代表として出場することになった時からの目標だった。いろいろな批判の声もあったし、言葉の壁も指摘されたけれど、コート上には共通言語がある。兄弟のような仲間たちと一緒にこの金メダルを勝ち取ったことが、それを証明している」と喜びのコメント。

 スペイン語も勉強中とのことで「来年の夏には、流暢にスペイン語で答えてみせるよ!」と誓っていた。
 
 そしてそのブラウンが、「ひたすら優勝のため、ケガした身体を押してプレーしていた。彼には尊敬しかない」と絶賛したのが、キャプテンのルディ・フェルナンデスだ。

 37歳のベテランフォワードは「この優勝は格別だ。若いチームだったが、大会を通じて懸命に戦ったその姿で、自分たちの真価を示してみせた。このチームの一員であることを誇りに思う」と謙虚なコメント。

 これまでガソル兄弟やリッキー・ルビオらの陰で、スカリオロHC曰く“サブリーダー”的だった彼が、今大会では完全なリーダーとしてチームを牽引。ルーズボールに飛び込むハッスルプレーや、決勝戦でも「この1本は絶対に欲しい!」という場面でスパッと3ポイントを決めるなど、その信頼感は圧倒的だった。敵陣のベンチからも、コレHCの「ルディ・フェルナンデスだ!彼にプレッシャーをかけろ!」と叫ぶ声が頻繁に聞こえてきたほどだ。

 金メダルを手にした2011年のリトアニア大会でもチームを率いていたスカリオロHC。当時、ガソル兄弟やフアン・カルロス・ナバーロ、ホセ・カルデロンら黄金世代のスター選手たちを指揮したことについて「フェラーリを運転するようなもの」と描写していた。

 では今回のチームは?と会見で聞かれたスカリオロHCは、こう答えた。
 
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