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NBA

主役級は不在も、名バイプレーヤーを数多く輩出した“脇役の豊作年”【NBAドラフト史|1988年】

大井成義

2020.07.21

2巡目50位指名ながら高いバスケIQを生かして強豪で活躍したカー。1988年組トップの優勝5回を誇る。(C)Getty Images

2巡目50位指名ながら高いバスケIQを生かして強豪で活躍したカー。1988年組トップの優勝5回を誇る。(C)Getty Images

 12シーズン連続でプレーオフ進出を逃していたクリッパーズは(当時の歴代最長記録)、前のシーズンから指揮を執っていたジーン・シューHCの方針により、スピードを前面に押し出したチームに生まれ変わろうとしていた。守備の要であるケイジを失ったものの、活きのいい新人3選手を獲得することができたクリッパーズにとって、収穫の多いドラフトだった。

 だが、最優秀コーチ賞を2度受賞した経験を持つシューの手腕を持ってしても、クリッパーズを短期間で立て直すことは難しく、迎えた1988-89シーズンは38試合を終えた時点で10勝しかできず途中解雇。クリッパーズのプレーオフ連続不出場記録はその後15シーズンまで延び、その数字は歴代最長として記録リストに載っている。現在キングスが13シーズンで猛追中。

■現役引退後、別の世界で主役となったスミッツ

 ドラフトという新人にとって最も重要な一大イベントのトップニュースまで、現役選手に奪われた感のある1988年組。不憫と言えば不憫だが、彼らの引退後をリサーチしていた際、人生の第二幕で主役を務めている人物がいたので、ぜひご紹介したい。2位でペイサーズに指名され、同チームで12年間を過ごし、1999-00シーズンを最後に引退したリック・スミッツのその後がとにかく凄いのだ。
 
 彼が引退後に情熱を注いだのは、なんとバイク。それもヴィンテージのモトクロス車専門というマニアックな世界で、指折りのコレクターとして、またレーサーとして、その界隈では名の知れた人物になっていたのである。レースでは何度か優勝し、2017年まで住んでいたインディアナポリスの郊外にはダートコースまで造ったというからホンモノだ。現在はアリゾナに住んでいるという。

 スミッツがバイクに興味を持ち始めたのは7歳の時。盗まれた祖父の50㏄のバイクが、ダート仕様のバイクに改造された状態で発見されたことがきっかけだった。祖父からそのバイクを与えられたスミッツは、バイクいじりとダートでの走行にどっぷりとはまっていく。ところが、バスケットボールでアメリカへ渡ることになり、さらにNBAでは契約時にバイクの運転が禁止事項となっているケースが多い。スミッツは大好きだったバイクの趣味を封印せざるを得なかった。

 そして引退後、彼は堰を切ったようにヴィンテージバイクの世界にのめり込んでいく。インディアナポリス時代の自宅には広大なガレージが2つあり、多い時には160台のバイクを所有していた。なかには世界に数台しか現存しない、歴史的価値のある貴重なバイクも。

 現在ではモトクロスバイクのオークションを主催するまでに至り、全米からマニアが集まってくるという。ヴィンテージのモトクロスバイクというある意味特殊な世界で、スミッツは堂々と主役を張っているようだ。

文●大井成義

※『ダンクシュート』2017年8月号掲載原稿に加筆・修正。

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