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怪物アルバレスが覚醒! 直近3試合で6発、マドリー戦でも示した“別格の存在感”にバルサが熱視線「レバンドフスキの後継者に」

下村正幸

2025.10.05

バルサがレバンドフスキの後釜に狙うアルバレス。(C)Getty Images

 マドリード・ダービーでの歴史的な大勝――その最大の立役者の1人がアトレティコ・マドリーのフリアン・アルバレスだ。この試合ではPKとFKから2得点をマーク。前節のラージョ・バジェカーノ戦ではハットトリックを達成し、ダービー後のチャンピオンズリーグ・フランクフルト戦でも1ゴールと、直近3試合で6得点の荒稼ぎだ。

 戦術アナリストのアルベル・ブラジャ氏は、「アルバレスは怪物だ。チームのために惜しみなく走る献身性も兼ね備えていて、それがまた彼の才能を輝かせる要因になっている」とそのパフォーマンスを絶賛する。

 今夏のアトレティコは、アルバレスを中心に据えたチーム作りを進めてきた。アレックス・バエナ、ティアゴ・アルマダ、ニコ・ゴンサレスらの獲得は、そのサポート体制の強化のためだった。フリージャーナリストのアレハンドロ・アロージョ氏は「アルバレスは、アトレティコには10年以上いなかった質的優位をもたらす存在で、本来市場ではなかなか手に入らないタイプ」と語る。ディエゴ・シメオネ監督も「彼は我々のチームの最高の選手。大切に扱い、共に成長していきたい」と語る。

 一方で、アトレティコが脅威を感じているのがバルセロナだ。彼らは来夏に契約満了を迎えるロベルト・レバンドフスキの後釜候補に、アルバレスを狙っている。
 
 代理人のフェルナンド・イダルゴ氏は「フリアンはスペインのクラブに特別な憧れを持っている。中でも、ずっとメッシの背中を追ってきたアルゼンチン人の彼にとって、バルサは特別な存在だ」と語る。

『スポルト』紙は「すでにバルサのレーダーに入っている」と報じ、バルサCBパウ・クバルシも「補強するならアルバレス!」と即答。また、ラジオ局『オンダ・セロ』のアルフレッド・マルティネス氏も「バルサが本気で動くべき存在」と語った。

 しかし、スペインの一般紙『EL PAIS』によれば、「今夏に代理人がバルサと接触したが、バルサのあまりに厳しい財政状況が本格的な交渉のスタートを妨げた」という。

 果たして、バルサの願いは叶うのか。今後はピッチの内外で"ラ・アラーニャ(蜘蛛)"の異名を持つストライカーの動向に、さらに注目が集まりそうだ。

文●下村正幸

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