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「『スズキさん』から『聖スズキ』への道を、一瞬で駆け抜けた」パルマ鈴木彩艶、好守連発&後半ATのPK阻止! 現地メディアは軒並み最高評価「まさに聖人級の活躍」

THE DIGEST編集部

2025.10.21

試合の半分以上を10人で戦い抜いた鈴木(左から二人目)とチームメイト。(C)Getty Images

試合の半分以上を10人で戦い抜いた鈴木(左から二人目)とチームメイト。(C)Getty Images

 現地10月19日に行なわれたセリエA第7節で、パルマはジェノアとのアウェーマッチをスコアレスドローで終えた。GK鈴木彩艶は終了間際のPKストップなど何度も好守を見せ、勝点1獲得に大きな貢献を果たしている。

 42分、アブドゥライエ・エンディアイエが37分に続いて警告を受けて退場となり、前半から数的不利を強いられたパルマは、しかし、日本の守護神がチームを救った。ジェフ・エカトールの至近距離からのヘッド弾をセーブするなど、数多く浴びせられたシュートに全て反応。後半アディショナルタイムにPK献上という致命的なピンチを迎えるも、マクスウェル・コルネのシュートを完全に読み切り防ぎ切った。

 ジェノアのシュート数21に対してパルマは1。ジェノアの枠内シュートは7本で、鈴木のセーブ数は7。つまり、鈴木は枠内シュートのすべてを防いで見せたのだ。獅子奮迅の活躍で「プレーヤー・オブ・ザ・マッチ」に選ばれた鈴木に対し、クラブはSNSで「何というセーブ!」「安心して任せられる守護神」「芸術のようなプレー」「何度でも見たい場面」「突破不可能」「パルマのヒーロー」と再三賛辞を贈った。

 カルロス・クエスタ監督は「この試合がザイオンを主役にした」と高評価。「ザイオンはプロフェッショナルとしての模範だ。彼はサッカーのために生きている。毎日、身体のケアを怠らず、全力を尽くす姿勢を示すなど、あらゆる面で模範的な存在となっている。しっかり努力すれば報われる。まさにそんな1日となった。彼のパフォーマンス、そしてチームへの貢献をうれしく思う」

 現地メディアも、日本代表GKを絶賛。地元パルマのスポーツ紙『SPORT PARMA』は「アリガトウ、スズキ」と題した記事で、「後半を通して10人で戦ったパルマは、ほぼ完全に守備に徹した。最終的に引き分けに持ち込むために、全ては鈴木の手に託された。彼はエカトールのヘディングを奇跡的に止めた後、コルネの下手なPKを最後の瞬間に防いだ」「クエスタ監督の守備戦術を成立させるには、『王』の介入が必要だった」と伝え、あらためて「ありがとう、スズキ」の一文で締めている。
 
 同メディアは、10点満点の採点でチーム最高の「9」を与え、「完璧なプレーなど存在しない? 見るがいい。27分にヴィティーニャのヘッドを止めた最初のスーパーセーブを。後半には、ルスラン・マリノフスキ(2回)、バレンティン・カルボーニ、パトリツィオ・マジーニのシュートが日本人GKに襲いかかるが、彼のグローブはしっかりボールを保持。エカトールのヘディングにも驚異的な反応を見せ、さらにコルネのPKをセーブ。まさに聖人級の活躍だった。『スズキさん』から『聖スズキ』への道を、一瞬で駆け抜けた」と寸評した。

 オンライン新聞『PARMA TODAY』もチーム単独最高点「7.5」とし、こちらもエカトールとコルネに対する決定的なセーブに注目。「少なくとも2度、チームを救った。間違いなくこの試合の最優秀選手だ」と評し、クラブ専門サイト『FORZA PARMA』は「文句なしでこの試合のMVP。前半からすでに重要なセーブを見せていたが、後半はとりわけ決定的な活躍を見せた」として「8.5」を付与している。

 スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』は「9」の高採点、スポーツ専門放送局『EUROSPORT』は「8」と、やはりいずれもチーム単独最高点で、後者は「退屈であくびが出そうな試合の中で、誰をMVPに選ぶかが非常に難しい状況だったが、パルマの日本人GKはエカトールに対する奇跡的セーブ、そして何よりコルネのPKを防いだことで、まさに試合の主役となった」と称賛した。

 サッカー専門サイト『calciomercato』は「しばしば安定感に欠け、ジェノアのシュートを上手く弾けない場面もあった」と指摘したが、「最後にPKを止めて挽回し、この日のヒーローの称号を手にした」として採点「7」。『TUTOmercatoWEB.com』は「8」を与え、「パルマが勝点1を持ち帰れたのは、スズキのおかげ。前半にヴィティーニャの至近距離からのヘッド弾に対して決定的なセーブを見せ、後半もシュートに応戦し続けた」と、鈴木のゴールマウスでの働きを評している。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】ビッグセーブを連発した鈴木 ジェノア戦ハイライト
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