９月17日に開幕したチャンピオンズ・リーグ（CL）で、王者リバプールは敵地でナポリに０－２と敗れた。UEFAによれば、前回大会覇者の黒星発進は、1994‐95シーズンのミラン以来２チーム目だ。

　勝負を決めたのは、80分のジャッジだった。アンドリュー・ロバートソンがホセ・マリア・カジェホンを倒したとして、ナポリにPKが与えられる。ドリース・メルテンスがこれを決め、均衡を破ったナポリは、アディショナルタイムにフェルナンド・ジョレンテがダメ押しとなる追加点を奪った。

　リバプールのユルゲン・クロップ監督は、この判定に納得がいかないようだ。英衛星放送『Sky Sports』によると、指揮官は試合後に「わたしにとっては明らかにPKじゃない」と述べた。英紙『Guardian』も、熱血監督の不満を伝えている。

「コンタクトがある前に選手がジャンプすれば、PKにはなり得ない。あれは試合を変えた。非常に決定的な時間帯だったんだ。いろいろ言いたいが、わたしはバッドルーザーじゃない。ベストルーザーではないが、バッドルーザーでもないんだ」 　かたやナポリのカルロ・アンチェロッティ監督は、そんなクロップを慰めていたようだ。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、イタリアの名将はドイツのカリスマ指揮官に「安心しろ。ここで負ければチャンピオンズ・リーグ優勝だよ」と話したと明かしている。

　リバプールは昨シーズンのCLでも、グループステージでナポリとのアウェー戦（第２節）に敗れたが、最終的にビッグイヤーを掲げている。アンチェロッティ監督が語ったジンクスの通り、リバプールが再び欧州制覇を成し遂げることができるか。

　一方で、クロップ監督も敵の戦いぶりを称え、「ナポリは優勝できる」と賛辞を寄せている。これを聞いたアンチェロッティは、「サッカーをよく知る彼の言葉だから感謝するよ」と喜びながらも、「道のりはとても長い」とコメント。王者に勝ったとはいえ、まだ頂点に立つには未熟なチームあると自軍を評した。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部