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「ビルバオとの決勝で我を失った天才」退場処分のメッシと37年前のマラドーナの共通点を現地紙が指摘

THE DIGEST編集部

2021.01.20

メッシ(左)が「我を失った」場面が、37年前のマラドーナ(右)を思い起こさせると現地紙が報じた。(C)Getty Images

 1月17日(現地時間)、スーペルコパ・デ・エスパーニャ(スペイン・スーパーカップ)の決勝でバルセロナは、延長戦の末に2-3でアスレティック・ビルバオに敗れて、タイトルを取り逃がした。

 この試合で物議を醸したのが、バルサのエース、リオネル・メッシが120分に受けた退場処分である。アシエル・ビジャリブレの密着マークを受けた彼は、右腕を振り上げて頭部をヒット。VARでの検証後、ピッチからの退去を命じられた。

 アルゼンチン代表としては、2005年のデビュー戦(対ハンガリー代表)、2019年のコパ・アメリカ3位決定戦のチリ戦でレッドカードを掲げられた経験を持つ彼だが、クラブキャリアでは初のことだった。

 この行為について、バルサのロナルド・クーマン監督は「それまでに彼は何度、酷いファウルを受けたことだろうか。彼の反応は極めて普通のことだと思う」と擁護するも、この場面を含めた審判の判定には「私からは何も言わない方がいい」と語るにとどめた。
 
 しかし、試合を裁いたヘスス・ヒル・マンサーノ主審は退場理由を「オンプレー中にボールと離れた場所で、過度の力を使って相手を手で叩いた」としており、スペイン協会競技委員会は19日に2試合の出場停止処分にすると決定した。

 ファンの間では「蛮行」としてメッシを批判する声も多く、"被害者"となったビジャリブレは試合後に「明らかな攻撃だと感じた。身体がぶつかった時、彼は怒り、手で顔を殴った」と証言している。

 一方、マドリードのスポーツ紙『MARCA』は、この一件を変わった見地から取り上げている。今回、メッシが「我を失った」場面が、今から37年前のディエゴ・マラドーナを思い起こさせるというのだ。