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「クロップを大いに興奮させる」南野拓実がデビュー戦で見せたプレーは「フィルミーノそのもの」と現地メディア

THE DIGEST編集部

2021.02.08

新天地デビュー戦で初ゴールを決めたサウサンプトン移籍の南野。(C)Getty Images

 冬の移籍市場最終日にリバプールからサウサンプトンへレンタル移籍した南野拓実は、新天地デビュー戦となったプレミアリーグ第23節のニューカッスル戦でスタメン出場し、30分には見事なゴールを決めるなど、幸先の良いスタートを切った。

 ラルフ・ハーゼンヒュットル監督は、ハイボールが飛び交う困難な状況で効果的なプレーを披露して結果も出してみせた南野を、リーグ5連敗と暗い話題が続くチームの中で唯一とも言える明るい材料であるとして、「我々を助けてくれる存在であることを示した」と称賛している。

 サウサンプトンはその前の2試合(アストン・ビラ戦、マンチェスター・ユナイテッド戦)で完封負けを喫するなど得点力不足に苦しんでいたが、その状況を決して簡単ではないゴールで打ち破った南野は、サウサンプトンの問題を解決するキーマンとして期待を集めつつある。

 しかし英国メディア『Hampshire Live』は、ニューカッスル戦での南野のプレーは新たなボスとなったハーゼンヒュットル監督に対してだけでなく、彼を南海岸のクラブに送り出したリバプールのユルゲン・クロップ監督にも、強いメッセージを送ったと主張している。
 
 左サイドハーフで試合開始を迎えた南野は、「10番」としての働きで味方にチャンスを提供したが、同メディアは彼のプレーを「ライン間に"浮かぶ"ように存在し、ボールを持つと走るのではなく、"滑る"ように前方に進んだ」と表現。そして彼は、相手守備陣の背後への侵入を狙い、そこからゴールを生み出した。

 その後、DFヤニク・ヴェステルゴーの攻撃参加に合わせて下がり目のプレーメイカーに役割を戻した時、南野は「本当の多様性」を示したと同メディアは綴り、そのプレーはまさに、リバプールのロベルト・フィルミーノのそれと同じものだったという。

 リバプール自慢の「フロントスリー」の一角として、得点、チャンスメイク、前線での守備においても重要な役割を担ってきたブラジル人は、しかし今季はそのパフォーマンス低下をしばしば指摘されており、後継者探しが急務ともいわれてきた。