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「爆撃機ミュラーだけが決めたものを…」原口元気の圧巻2ゴールを仲間も独紙も絶賛!「すべてが良かった!」

THE DIGEST編集部

2021.04.06

2ゴールを叩き込んで、チームの猛反撃を牽引した原口のパフォーマンスに賛辞が相次いでいる。(C) Getty Images

 現地時間4月4日、ハノーファーの原口元気はドイツ2部リーグ第27節ハンブルク戦に先発出場。試合は3−3の引き分けに終わり、両者は勝点1を分け合った。

 序盤からペースを掴んだのはハンブルクだった。14分と34分にアーロン・ハントが続けて2点を奪うと、後半の頭には再びハントのゴールで突き放した。順位も上のハンブルクの圧勝かと思われたが、ここからドラマが待っていた。

 ハノーファーが展開した大反撃の中心にいたのが原口だ。56分にフリーキックからショートパスを受けると、ペナルティエリア外から迷わず右足を振り抜いた。このシュートが美しい軌道を描いてゴールに吸い込まれ、ハノーファーは1点を返す。

 68分には室屋成のクロスにマーヴィン・ドゥクシュがヘディングで合わせ、スコアは2−3に。そして84分、ドゥクシュのシュートのこぼれ球がゴール前に転がり、ちょうどそこに倒れていた原口が反応。難しい体勢ながら、跳ね上がったボールを落ち着いて押し込み、ついに同点に追いついた。逆転はならなかったものの、0−3から執念の猛チャージで、ハノーファーが貴重な勝点1をもぎ取った。

 どちらも印象的なゴールで2得点を奪った原口には、地元メディアも賛辞を送っている。ドイツ誌『kicker』は、緊迫したゲームの劇的な展開をこう振り返った。

「ハノーファーは諦めておらず、ハラグチのかなり遠い距離からのゴールでやり返した。彼はスヴェン・ウルライヒに9つ目のクリーンシートのチャンスを与えなかった。"座っていたフットボーラー"ハラグチが、息をのむ北部同士の戦いの最後の得点を決めた」

【画像】原口自身も「なんなら2点目の方が好き。笑」と明かした寝そべりゴールの瞬間はこちら
 大衆紙『Bild』は、優れた決定力で2点目を押し込んだ原口を、抜群の得点感覚でゴールを量産した伝説的なストライカーになぞらえてこう綴った。

「ハラグチは地べたにいたが、それでもうまくボールを操ってゴールに入れ、3−3とした。"ドイツの爆撃機"ゲルト・ミュラーだけがかつて決めていたゴールだった」

 チームメイトも、殊勲の原口には手放しで称賛を送る。クラブは公式HPに、チームの2点目を決めたドゥクシュのインタビューを掲載。「2得点を奪い、後半はまるであらゆるところにいたように思えたハラグチについて」という質問に対し、ドゥクシュは「あいつが何ができるかはみんな知っている。2点取った以外にも、今日は目立つ仕事をしていた。すべてのパフォーマンスが良かった」と絶賛した。

 原口を今シーズン全公式戦でスタメン出場させるなど、全幅の信頼を寄せているケナン・コジャク監督も試合後、その「献身性とハート」を評価。「2ゴールで彼のパフォーマンスが報われたことが嬉しい」と労った。

 ここ5試合勝利がなく、昇格ラインまで14ポイント差の9位に沈んでいるハノーファー。日本が誇るハードワーカーのドッペルパック(ドイツ語で2得点の意)を、再浮上のきっかけにしたいところだ。

構成●THE DIGEST編集部
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