現地時間10月２日、アーセナルは敵地でブライトンと対戦し、０－０のドローに終わった。アーセナルのリーグ戦での連勝は３で止まったものの、冨安健洋はこの日も右サイドバックでフル出場し、無失点での勝点獲得に貢献した。

　これでリーグ戦は５節から３試合連続でフル出場。途中交代した４節のノーウィッチ・シティ戦も含め、チームは３勝１分けと、冨安の加入以降、状態は上向いている。特に開幕直後より失点が明らかに減り守備の安定感が増していることで、アーセナルの復調後は冨安の存在が一気にクローズアップされている。

　イギリスメディア『SPORTS bible』はボローニャから移籍後の冨安について「ガナ―（アーセナルの愛称）　の中で際立っている」「22歳には明るい未来が待っている」と、ここまでの活躍を讃えた。

　また、冨安の欧州で最初のクラブとなったシント・トロイデン（ベルギー）の元スポーツディレクター、アンドレ・ピント氏の声も掲載。ピント氏は冨安の特徴を「彼は幸運ではない。だだの勤勉なプレーヤーだ」と表現し、常にハードワークを欠かさなかったと所属時の感想を語っている。
  「成功するためには努力を惜しまない。彼は決して満足することがない」と続けた同氏は、さらに「献身的なプレーヤーは多くいるが、トミは決断力やハードワークすること、また健康的な食事にこだわる点においては、クリスティアーノ・ロナウドのメンタリティを受け継いでいるとも言える」と、自身の経験からバロンドール５度受賞のビッグネームとの共通点なども挙げた。

　そして「常に自分自身を成長させるために、努力を続けるだろう」と、冨安の今後について期待を込め語った。十代からヨーロッパに渡り成長を遂げた裏にあったのは、何事にも確固たる想いで取り組んできた姿勢だったことを、古巣のチームスタッフは評価しているようだ。

　ブライトン戦を終えたばかりの冨安には、すぐに日本代表としての戦いが迫っている。７日にアウェーの地で行なわれるカタールW杯アジア最終予選のサウジアラビア戦だ。クラブ同様、欧州での成長とともに身につけたハードワークを怠らないその姿勢で、日本代表でもチームを力強く牽引していくだろう。

構成●THE DIGEST編集部