日夜、熾烈な争いが繰り広げられる欧州サッカー界にあって、いまホットなタレントとなっているのが、スコットランド１部のセルティックに所属する古橋亨梧だ。今年６月まで横浜F・マリノスを率いたアンジェ・ポステコグルー監督の熱心な誘いを受け、名門の扉を叩いた26歳は、開幕から快進撃を続けている。

　公式戦18試合で13ゴールはチームトップの好成績だ。さらに国内リーグ戦での７ゴールは得点ランキングトップタイの数字で、タイトル争いにも絡んでいる。まさにセルティックを牽引する存在だと言っていい。

　そんな日本代表FWは、スコットランド・サッカー界、いや英国サッカー界における伝説の点取り屋を虜にしている。クラブレジェンドのケニー・ダルグリッシュだ。現地時間11月７日に英紙『Sunday Post』に掲載された自身のコラム内で、こう記した。

「今季の成功の大部分はキョウゴ・フルハシのおかげだ。小柄な日本人ストライカーは非常に優れたフットボーラーで、その貢献度は非常に頼りになるものになっている。彼は450万ポンド程度で獲得されたが、すでに素晴らしいビジネスであったことが垣間見えている」
  　かくいうダルグリッシュは現役時代にセルティックやリバプールで活躍した英国サッカーの酸いも甘いも知り尽くした男である。指導者としても数多の名手を育て上げてきた伝説的なレジェンドは、古橋を「日本のJリーグからやってきた掘り出し物だが、ポステコグルーの狙いは理にかなっていた」と評するのだ。

「私はキョウゴがすでに他クラブから注目されていても驚きではない。しかし、彼に関心を持ついずれのチームも主力をすぐに引き抜こうとすることについて、セルティックからポジティブな回答を得られる可能性は低いと分かっているはずだ。

　いまのキョウゴは明らかにフットボールを楽しんでいるし、彼のプレーや得点をチームメイトと喜ぶ姿からそのようなことが見て取れる。これこそセルティックが現在好調である要因のひとつだと思う。このチームの中でポジティブな成長を続けているのは興味深い」

　今後スケジュールがよりタイトになり、過酷さが増してくるスコットランド・リーグ。そのなかにあって、ダルグリッシュのお眼鏡にかなった古橋の勢いはどこまで続くのかが注目される。

構成●THE DIGEST編集部

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