海外サッカー

「問題はフィジカル面の状態」STVV加入の香川真司に現地メディアは“期待”と“疑い”。「商業面ではヒット」との見方も

THE DIGEST編集部

2022.01.12

欧州でのプレー継続を選んだ香川は、再び輝きを放てるだろうか。(C)STVV

 1月10日、ベルギーのシント=トロイデン(STVV)は公式サイトにおいて、先月ギリシャのPAOKと契約解除したばかりのMF香川真司と基本合意に達したことを発表。今後、メディカルチェックを経て正式契約が結ばれるという。

 先日、FW鈴木優磨が退団して古巣の鹿島アントラーズに復帰したことで話題になったSTVVは、今度は日本サッカー界屈指のMFとして一時代を築いた選手を迎え入れるという大きなニュースを発信することになった。2017年にDMMグループが経営権を取得してからは、日本人選手との結びつきが強くなった同クラブだが、今回の香川で16人目となる。

 立石敬之CEOは「今回の香川選手との契約は、STVVにとっても香川選手自身にとっても新しいチャレンジとなります。皆さんが持っている香川選手のイメージとは違うものを、私たちは生み出したいと思います。STVVがさらなる高みを目指すために、彼の進化に懸けてみます」と、欧州での経験も豊富なベテランに期待を寄せた。
 
 現在、STVVはベルギー・ジュピラーリーグで2部リーグとの入れ替え戦に回る17位とは勝点5差の13位に沈んでいるが、クラブは公式サイトで「香川のような能力のある選手が『カナリア』の仲間入りをすることを嬉しく思う。その魔法のスキルとトップレベルの経験で、香川はイエローブルーのチームの中盤に創造性と落ち着きをもたらすだろう」と綴っている。

 これに対し、プロとして7つ目(欧州では6つ目)のクラブに新天地を求めた香川は、「初めまして、香川真司です。強い気持ちを持ってSTVVに加入することを決断しました。チームの目標を達成するために、自身のプレーや経験で貢献していきたいです。早く有観客で試合が開催されて、ファン、サポーターの皆さまの前でプレーできる日を楽しみにしています。今後とも応援よろしくお願いいたします」と、メッセージを送った。

 現地メディアも、この32歳の日本人選手の到来には大きな関心を示し、『tvl』は「STVVは香川によって強化される。それは大胆な補強であると言えよう。彼は日本サッカー界で最高の選手のひとりであり、最高の指揮官2人(ユルゲン・クロップとアレックス・ファーガソン)からその能力を買われた存在だ。問題は彼のフィジカル面の状態であり、全盛期はすでに過ぎている」と伝えている。