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「毎日、痛みで眠れなかった」イブラヒモビッチが“苦痛の日々”を回想! 伊紙は鉄人の「強さ」の秘密に迫る

THE DIGEST編集部

2022.05.27

まさに満身創痍と言える状態だった。そのなかでもイブラヒモビッチは圧倒的なメンタリティーでミランにタイトルをもたらした。(C)Getty Images

 40歳にしてミランで絶大な存在感を示し、実に11シーズンぶりとなるセリエA制覇に大貢献したズラタン・イブラヒモビッチだが、5月25日にフランス・リヨンで左膝の手術を行ない、全治までに7~8か月を要すると明らかになった。

 今季はアキレス腱などの負傷を繰り返してリーグ戦23試合の出場に止まったものの、ピッチに立たずともチームに多大な影響を与えたスウェーデン代表FW。左膝は昨夏もメスを入れた部位だが、今回は前十字靱帯の再建、横方向の補強、半月板の修復によって間接の不安定性を完全に解決するためのもので、ジャン・メルモス病院でのベルトラン・ソネリー・コッテ博士による手術は、「完全に成功した」という。

 しかし、年齢的には当然ながら常に引退の可能性がつきまとうなかでの、この長期離脱は、多くの人々に彼のキャリアに対して悲観的な見方を強いている。英国の日刊紙『DAILY STAR』は、SNSに上がった「私は心を痛めている。彼が再びチャンピオンズ・リーグでプレーするのを見たかった……」「なんてことだ、がっかりだ。彼はこれでスパイクを脱ぐことになるだろう。際立ったキャリアであり、40歳までこのレベルでプレーしたこと自体が偉業だ」などといったファンの声を紹介した。
 
「ここで引退するべきだ。なぜなら、ベストな選手にとっての、夢の終わり方だからだ」というシビアな意見も寄せられた一方でこれまで幾度も重傷を負いながらも、その都度復活してきた"鉄人"の回復と現役続行に期待する声も少なくない。同紙は、「41歳での復帰は普通はあり得ないが、彼はイブラだ」「ピッチに立たなくてもチームにとっては価値のある存在」「ミランは彼との契約を延長すべき」といった投稿もピックアップしている。

 当のイブラヒモビッチは、手術後にSNSを更新し、「過去6か月間、俺は左膝の前十字靭帯なしでプレーした。膝は半年の間、常に腫れており、チームのトレーニングに参加できたのは10回だけ。その間に20回以上、注射を打った。週に一度膝の水を抜き、毎日、鎮痛剤を服用し、痛みで眠れなかった」と、苦痛の日々を振り返るとともに、以下のように続けた。

「ピッチの内外で、これほど苦しんだことはなかったが、俺は不可能を可能にした。俺の頭の中には、チームメイトや監督をイタリアのチャンピオンにするという目標しかなかった。それを、彼らに約束をしていたからだ。今、私は新しい前十字靭帯と新たなトロフィーを手にした」
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