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依然ノーゴールと苦しむ南野拓実だが…仏専門メディアはポジティブな展望も「モナコに変革をもたらす可能性を秘める」

THE DIGEST編集部

2022.09.08

攻撃の中核として期待される南野だが、いまだノーゴールと結果を示せていない。ここからの巻き返しが望まれる。(C) Getty Images

 モナコにとって、2022-23シーズンのスタートは非常に厳しいものとなっている。

 チャンピオンズ・リーグ(CL)予選ではPSVに敗れて昨季に続いて本戦出場を逃し、リーグアンでは開幕戦でストラスブールを下してから、4戦未勝利。パリ・サンジェルマン相手のドローは良かったものの、RCランス、トロワに4点を奪われての敗北を喫し、6節を終えた時点で2勝2分け2敗・得点8失点11で10位に沈んでいる。

【動画】南野の絶妙アシストで先制も… トロワ戦ハイライト
 期待していた序盤戦を過ごせないでいる中で、チーム内のムードも不穏なものとなっているようで、クラブの専門サイト『LA DIAGONALE』は、数々のスキャンダルを暴いてきたフランス人ジャーナリストのロマン・モリーナ氏のレポートとして、スポーツディレクターであるポール・ミッチェルが、モナコのロッカールームで人望を失っていると報じている。

 同氏によれば、「モナコのロッカールームは硬直している」とのことで、以前のパリ・サンジェルマンにおけるレオナルドSDがそうであったように、選手のほとんどの関係者がミッチェルSDに対して怒りの念を抱いているという。この英国人が、若い選手を激しく叱責したり、選手が望まないレンタル移籍を強いたりしていることが原因のようだ。

 しかし一方で、このクラブは今週月曜日、ラ・テュルビーの練習場に2018年から建設を進めていた「パフォーマンスセンター」を公開。片方には迫力のある崖が剥き出しで迫り、もう片方では地中海の息を飲むような絶景を一望できる自然溢れる立地に、5500万ユーロ(約77億円)を費やして最先端の施設を誕生させ、「豊かなクラブとしての新たな章」(クラブ公式サイト)をスタートさせた。

 また『LA DIAGONALE』によれば、モナコのCEOでゼネラルマネジャーでもあるジャン=エマニュエル・ドゥ・ウィットは、ホームスタジアムである「スタッド・ルイⅡ」のリニューアルの必要性を主張。「トレーニング施設面でフランスの最前線にいるモナコだが、スタジアムについては同じことは言えない。先週末、ニースとのコートダジュール・ダービーを戦った『アリアンツ・リビエラ』の方がはるかに先を行っている」と現状を指摘し、現在の陸上トラック付きの18000人収容の小さなスタジアムの"近代化"を訴えている。
 
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仏専門メディアは「南野は、タイトな守備をこじ開けるための鍵を提供できる選手」と評価