インドネシアサッカーリーグで、サポーター129名が死亡する大惨事が起きた。インドネシア国内メディアのほか、多くの海外メディアが報じている。

　10月１日、マランのカンジュルハンスタジアムで行なわれたアレマFC対ペルセバヤ・スラバヤの一戦は３対２で、アウェーの後者が勝利。しかし、試合後に結果を受け入れられないサポーターたちがスタジアムに居残り、一部サポーターの乱入をきっかけに一斉にサポーターがなだれ込んで治安部隊の警察と衝突し、暴動の騒ぎに発展したようだ。

【動画】数人の乱入から大騒動へ発展… インドネシアリーグで発生した試合後の暴動 　インドネシアの有力紙『コンパス』によれば、治安部隊はアウェー選手とスタッフたちを安全な場所へ避難させるなど迅速な対応をしたものの、「治安部隊も混乱に圧倒されたようだった。彼らは催涙ガスをサポーターの群衆に向けて発射した」と報じている。サッカースタジアムでの催涙ガスの使用はFIFAが定める規定によって禁じられている。

　これがさらなる混乱を引き起こしたようで、催涙ガスによって多くの人が呼吸困難や失神する事態に。ピッチ内はパニック状態となり、出口を求めて殺到した人々が押し合い多数の圧迫死による死者を出すこととなったという。

　同紙は、この事件で警察官２人を含む129人が死亡。うち、34人がスタジアムで亡くなったと報じている。また暴動が収束したあと、スタジアムに残っていた数人の選手たちが犠牲者らの搬送を手伝うなど、事後の対応にも当たったという。

　また今回の試合で、アレマFCは対戦相手のペルセバヤ・スラバヤ相手に23年破られていなかったホーム不敗記録を破られ、サポーターは大きなショックを受けていたという。『コンパス』紙によれば、ペルセバヤ・スラバヤのサポーターは入場しておらず、サポーター同士の暴動は起きていなかったと報じている。さらに、この惨事を受けてインドネシアリーグは１週間の中断。アレマFCは今季残りの大会の開催を禁止されたとしている。

構成●THE DIGEST編集部
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