いよいよ日本代表のカタール・ワールドカップが幕を開ける。ベスト８を目標に掲げる「サムライブルー」にとって、最も重要な一戦とも言えるグループリーグ初戦の相手は、過去４回の優勝を誇るドイツだ。

【動画】解説者・戸田和幸氏が語ったドイツ戦のポイントは？ 　いきなり迎える正念場の戦いで、日本は最低でも勝点を獲得して勢いをつけたいところだが、それは相手も同じ。しかもドイツは前回ロシア大会で韓国によもやの敗北を喫して早期の帰国を強いられたという苦い記憶があるため、アジアの国相手に油断などは一切なく、万全の体制を敷いて臨んでくるものと思われる。

　試合直前の、各国メディアの予想やプレビューを見ると、英国の日刊紙『Evening Standard』は「ドイツはここまで、EURO2020やネーションズ・リーグといった主要なコンペティションで準々決勝にも進めておらず、その強さにあまり説得力がないように見える。タレント豊富である一方で、中盤には大きな問題があり、FWの選択肢も少ない。一方の日本は、森保一監督に多くのエキサイティングなオプションがある」として、互いに勝利のチャンスがあると見ている。

　その上で、「ドイツの方が勝者の本命ではあるが、彼らはこのところしばらく、納得できる90分間を過ごしておらず、また日本がドイツに対して問題を引き起こす可能性のあるエキサイティングな攻撃陣を擁している」ということから、この試合のスコアを「２-２」の引き分けと予想した。

　一方、これまでの日本代表の試合でも詳細なプレビューを行なっていた英国のスポーツ専門サイト『Sports Mole』は、「ドイツは膝を負傷したレロイ・ザネを除き、完全にフィットしたチームで初戦に臨むことが予想される」「日本はコンディション不良だった三笘薫と遠藤航が出場できるようになったが、ふくらはぎに問題がある守田英正は月曜日（21日）に練習に復帰したばかりだ」と、両チームの状況を紹介し、以下のように試合の展望を示している。

「ドイツはネーションズ・リーグで良い結果を残せず（決勝トーナメントに進出できず）、４年前の記憶に今も悩まされており、日本の攻撃オプションの多さによって、多くの問題を引き起こされたとしても驚きはない」

「しかし、この国は伝統的に万全の体制で取り組み、ほとんどのW杯の初戦では好成績を収めているため（前回は初戦でメキシコに敗れたが、ドイツがW杯で白星発進を逃したのは1986年メキシコ大会以来だった）、今回は完璧なスタートを切ることしか想像できない」