現地時間11月25日、カタール・ワールドカップ（W杯）グループステージは第２戦に突入した。B組では、ウェールズ代表に挑んだイラン代表が２-０で今大会初勝利を挙げた。
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　試合の流れが大きく変わったのは85分だった。イランのメフディ・タレミが最終ラインの裏へと抜け出す。このピンチにウェールズGKウェイン・ヘネシーが飛び出し、ファウルで阻止。当初はイエローカードが掲示されたプレーだったが、直後にVARによる審議が行なわれ、ヘネシーには今大会初のレッドカードが掲示された。なお、Ｗ杯で退場処分を受けたGKは、これで3人目となった。
　
　数的優位となったイランは、後半アディショナルタイムにようやく均衡を破る。同8分にペナルティエリア手前からルーズベヒ・チェシュミが会心のミドルシュートをゴール右隅に突き刺し、待望の先制点をゲット。さらに同11分にカウンターからラミン・レザイーアンが決定的な追加点を挙げ、趨勢を定めた。

　快哉を叫んだイランが、決勝トーナメント進出へ望みをつないだ。一方でウェールズは試合終了間際に失点で敗戦したショックが大きく、肩を落とす選手が多く見受けられた。
  　この結果について、ウェールズのキャプテンを務めるガレス・ベイルは英公共放送『BBC』のフラッシュインタビューで、「最後の数秒まで戦ったが、この結果を受け止めるのは難しい。でも、すぐに立ち直らないといけないし、難しいけど、まだ1試合残っている」と声を絞り出した。

　ザ・ドラゴンズ（ウェールズ代表の愛称）の窮地に代表OBも黙っていない。プレミアリーグのリバプールで通算660試合346ゴールを記録し、「ウェールズ史上最高ストライカー」と言われるイアン・ラッシュ氏は、「後半はカップ戦のようなもので、両チームとも勝つ必要があった。ウェールズは100パーセント力を尽くしたが、フィニッシュが足りなかったし、後半はイランがより良いチームだった」と怒涛の攻撃を見せたイランを褒め称えた。

　また、元ウェールズ代表DFで主将も務めたアシュリー・ウィリアムズ氏は、「ウェールズはいつも通り全てを出し切った。おそらく十分な創造ができず、イランのゴール前で十分なチャンスがなかった。ウェールズにはがっかりだ」と落胆した。