「サッカーの王様」と呼ばれたブラジルサッカー界のレジェンド、ペレ氏が現地12月29日に大腸がんの進行による多臓器不全のため、ブラジル・サンパウロ市の病院で亡くなった。82歳だった。
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　サッカー界の偉大なレジェンドの喪失は母国ブラジルに大きな衝撃と悲しみを与え、ブラジル政府は同日、ペレ氏の死去を受け「歴代最高選手の一人だった。偉大な選手だっただけではなく、行く先々でブラジルの名を高めてくれた素晴らしい市民であり、愛国者だった」と追悼する声明を発表。ジャイル・ボルソナロ大統領は３日間の服喪を宣言した。

　一方で、ブラジルの「永遠のライバル」であり、先日のワールドカップ（Ｗ杯）カタール大会で３度目の優勝を果たした隣国アルゼンチンのアルベルト・フェルナンデス大統領もツイッターに「我々は、ペレ氏がその技術で世界を圧倒した時代を忘れることはない」と綴り、哀悼の意を示した。

　英公共放送『BBC』は29日、ペレ氏がサッカー界に残した偉業を称え「ペレが偉大なサッカー選手であることを示す７つの理由」と題した特集記事を寄せた。

　記事のなかには、ペレ氏が初めてＷ杯に出場した1958年スウェーデン大会でのハットトリック、1970年メキシコ大会でハーフウェイライン付近から決めたスーパーゴール（グループリーグ・チェコスロバキア戦）や、直接フリーキックでのビューティフルゴール（グループリーグ最終戦・ルーマニア戦）などを伝説的なゴールとしてピックアップしている。
  　さらに、同局はペレ氏がＷ杯における最高のゴールもお膳立てしたと評し、1970年メキシコ大会決勝戦のカルロス・アウベルトによる決定的な４点目のシーンを絶賛している。

「1970年の決勝戦でのペレの締めくくりは、世界の舞台で決められた最高のゴールの一つを生み出すことだった。ペレが完璧なタイミングで淡々とボールを離すと、カルロス・アルベルトがそのボールをファーサイドのネットに突き刺すという、フィールドを席巻する真のゴールだった」

“20世紀最高のサッカー選手”とも言われ、母国を３度のＷ杯優勝に導いた功績は、世界中のフットボールファンや見識者の心から、今後も色褪せることはないだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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