カタール・ワールドカップ閉幕から約３か月。25歳の日本人アタッカーの勢いは未だ止まらない。

　現地時間2月28日に行なわれたイングランドのFAカップ５回戦。ブライトンはストークを１-０で下し、４シーズンぶりに準々決勝進出を果たした。そして、この試合の決勝ゴールを決めたエバン・ファーガソンをアシストしたのが、日本代表MFの三笘薫だった。

　30分にルイス・ダンクのスルーパスで抜け出した背番号22は、GKと１対１となったところでシュートではなく、ファーポストに走り込んだファーガソンへのパスを選択。アイルランド代表FWはただ押し込むだけというイージーな状況を作り出し、ボールはネットを揺らした。三笘はこれで、今季公式戦３度目のアシストを記録した。
  　現地メディアの多くは勝利に直接貢献した日本人アタッカーに高評価を与えており、クラブの専門サイト『WE ARE BRIGHTON.COM』も「ダンクの相手DFの間を抜く素晴らしいパスを受け、日本の『新幹線』はファーガソンが触るだけで良いパスを選択するという“無私無欲”ぶりを示すことで、日本人も多く含まれていたであろう2000人超のサポーターたちを大いに喜ばせた」と報じた。

　プレミアリーグ第21節レスター戦（２-２）、FAカップ４回戦リバプール戦（２-１）、リーグ第22節ボーンマス戦（１-０）と連続で技術的にも秀でた貴重なゴールを挙げたことで、一気に注目度が高まった三笘だが、同時に相手の警戒度も上昇。リーグ第23節のクリスタル・パレス戦（１-１）、第24節フルアム戦（０-１）と続けて、持ち味である突破力を封じられることとなった。