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デビュー戦で「チーム最速」を記録! 鎌田大地にラツィオ専門メディアは高評価「すぐにでも成長し、改善する意志を示した」

THE DIGEST編集部

2023.08.24

開幕戦でスタメン出場を果たしたラツィオの鎌田大地。(C)Getty Images

 今夏にラツィオに加入した鎌田大地が、セリエA開幕戦のレッチェ戦で右インサイドハーフとして早くもスタメン入りを果たした。

 成立間近とされたミランとの契約が破談となって以降、なかなか新天地が決まらず、8月に入ってようやくラツィオ入りが決まったことで、マウリツィオ・サッリ監督はこの日本代表MFのコンディションが完全でないことを明言し、開幕戦はベンチスタートになることを窺わせていた。しかし、敵地ヴィア・デル・マーレのピッチに向かう11人の列の中には、背番号6の姿があった。

 フランクフルト時代からインサイドハーフでのプレーを望んでいたという鎌田は、比較的スムーズに新たなチームメイトたちとの連係を見せ、中盤でのプレーに止まらず、機を見て前線に上がるという積極性を新天地でも示し、54分にマティアス・ベシーノとの交代でベンチに退いた。試合はチーロ・インモービレのゴールでラツィオが1-0とリードしていたが、守勢の後半、残り5分のところで追いつかれ、さらに87分には逆転されて黒星発進を余儀なくされている。
 
 新たな一歩を踏み出した鎌田について、現地メディアの評価は10点満点の採点で「5.5」から「6」と、及第点に近いところに集中している。『Gazzetta dello Sport』紙は「まだ調子が定まっていないが、戦術的なインテリジェンスでダメージを抑えた」と報じ、『Corriere dello Sport』紙は「(鎌田の中に)セルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチを探しても、決して見つかることはないが、鎌田は正しいプレーを見せた。まだコンディションは整っていないが、必要不可欠なプレーをした」と評している。

 サッカー専門メディアでは、『TUTTO mercato WEB』が「試合開始からピッチに立った唯一の新加入選手であるのは、重要な評価の証だ。彼は重要な遺産を引き継いだが、ミリンコビッチ=サビッチとは異なる特徴を持っている。今後、彼はそれを示すだろうが、今夜は成功しなかった」と振り返り、『calciomercato.com』は「何度かペナルティーエリア内に進入したが、もっとチームに溶け込まなければならない」と、こちらは厳しめな記述となっている。
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ミリンコビッチ=サビッチとは特性が違う