現地時間９月９日に行なわれた国際親善試合で、日本代表はドイツ代表を４-１で下し、昨冬のカタール・ワールドカップに続いて強豪相手に連勝を収めた。

　敵地ヴォルフスブルクでの一戦は、先にペースを掴んだ日本が開始11分に右サイドを攻略し、伊東純也が菅原由勢のクロスに合わせて先制。その19分後に守備を崩されてレロイ・ザネに同点弾を許すも、その３分後に再び右からのクロスを伊東が触れてコースを変え、上田綺世が反応良く合わせて勝ち越した。

　後半も幾度も得点機を創った日本は、90分に久保建英の独走からのラストパスを浅野拓磨がフリーで無人のゴールに流し込み、さらにアディショナルタイムにも久保の好クロスから田中碧がコントロールされたヘディングシュートをゴール左隅に決めてダメを押した。
  　これで対ドイツの通算成績は、２勝１分け１敗と勝ち越し。2004年12月の初対戦ではホーム（横浜）で０-３の完敗を喫し、2006年５月にレバークーゼンで実施された２戦目は、高原直泰の印象的な２得点と好内容のサッカーで２-２と引き分けた（２点先取）。カタールW杯では前半で圧倒されながらも後半の見事な逆襲で２-１の大金星を挙げ、そして今回は３点差をつけ、なおかつ内容でもホームチームを上回るという文句なしの戦いを演じた。まさに日本の成長過程が、このカードの軌跡には刻まれているかのようだ。

　専門サイト『worldfootball.net』によれば、ドイツに通算成績で勝ち越しているのは、イングランド（14勝10分け13敗）、フランス（15勝８分け９敗）、イタリア（15勝15分け９敗）、アルゼンチン（10勝７分け７敗）、ブラジル（13勝５分け５敗）、アルジェリア（２勝１分け１敗）、エジプト（１勝）、日本の８か国だけだという。

　W杯優勝４回を誇る強国に連勝を飾った日本に対しては、世界中が注目しており、AFC（アジア・サッカー連盟）は公式サイトで「日本は前後半で２ゴールずつを挙げて苦戦するホストカントリーを打ち負かし、カタールW杯でドイツを敗退させた勝利を再現した。（中略）日本が圧倒的なパフォーマンスを披露した」と伝えている。